2018年6月30日

「同一労働同一賃金で最高裁が初判断」ハマキョウレックス事件・長沢運輸事件

最近の労働裁判例の中から、人事実務の参考になる重要な裁判例として、ハマキョウレックス事件及び長沢運輸事件の最高裁判決(最高裁判所第二小法廷平成30年6月1日判決)を紹介します。

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 平成30年6月1日、労働契約法20条の解釈を巡る初めての最高裁判決が言い渡されました(ハマキョウレックス事件及び長沢運輸事件)。

 労働契約法20条は、同一の使用者に雇用されている有期契約労働者と無期契約労働者との労働条件が相違する場合、その相違は、①労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下「職務の内容」)、②当該職務の内容及び配置の変更の範囲、③その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないと定めていますが、どのような相違が「不合理と認められるもの」に当たるのかの判断は難しく、これまで裁判所の間でも判断が分かれることがありました。したがって、今回、最高裁が一定の判断基準を示したことは意義のあるものです。

 現在国会では働き方改革関連法案が審議されています。その中にはいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者(短時間・有期雇用労働者)との不合理な待遇差を禁止する「同一労働同一賃金」に関する規定も盛り込まれており、平成28年12月20日には、いかなる待遇差が不合理なものであり、いかなる待遇差は不合理なものでないのかを示した「同一労働同一賃金ガイドライン案」が示されています。

 企業は、今回の最高裁判決も踏まえて、従業員の労働条件をあらためて確認しておくことが肝要でしょう。以下では、2つの最高裁判決の内容を紹介した上で、留意すべき点を説明します。
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