2019年10月17日

2019年の希望・早期退職募集は、9月時点ですでに2018年超え、6年ぶり1万人超

 東京商工リサーチの調査によると、2019年1月から9月に希望・早期退職者を募集した上場企業は27社、対象人数は1万342人と6年ぶりに1万人を超えたことが分かった。

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 2019年1月から9月に希望・早期退職者を募集した上場企業は2018年(1~12月)の12社を大幅に上回り、2014年の32社に迫っている。また、人数も1万342人となり、2010年の1万2223人に迫っている。

 業種別では、業績不振が目立つ電気機器が8社でトップ。次いで、薬価引き下げや国外メーカーのライセンス販売終了などを控えた製薬が4社で続く。卸売は3社で、内訳は靴卸売が2社、衣料品卸売が1社で、いずれもアパレル関連だった。

 早期希望退職者の募集人数は、最多は富士通の2850人。次いで、非開示だが東京商工リサーチの取材で判明したルネサスエレクトロニクスの約1500人、経営再建中のジャパンディスプレイの約1200人、子会社の売却、事業など選択・集中を進める東芝が1060人と続く。

 2019年に1000人以上の募集・応募はすでに4社あり、2018年(1~12月、1社)より3社多い。また、業績が好調なキリンホールディングス(HD)が、2019年10~11月にキリンHDと中核会社のキリンビールで早期退職者の募集を発表(未集計)、年末にかけてさらに応募・募集人数が増えることが確実になった。

 2019年に希望・早期退職者募集を実施した27社のうち、直近決算(通期)で最終赤字は12社、減収減益は6社、合計18社(66.6%)が業績不振だった。

 ただ、アステラス製薬や中外製薬、カシオ計算機、キリンHDなど、業績が堅調な企業が先を見据えた「先行型」の募集も目立つ。

 東京商工リサーチでは「バブル期に大量入社した40代から50代社員による年齢構成の“逆ピラミッド状態”の是正のほか、事業の絞り込み(選択と集中)、外部人材の登用による活性化など、新陳代謝を急ぐ企業が増えている」と分析する。

 調査は、2019年1月以降に希望・早期退職者募集の実施を情報開示し、具体的な内容を確認できた上場企業を抽出している。希望・早期退職者の募集予定を発表したが、まだ実施に至っていない企業、および上場企業の子会社(未上場)は対象から除いた。
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