2017年6月16日

人材サービス会社2016年度決算

主要人材サービス各社の2016年度通期決算が出そろった。有効求人倍率(季節調整値)が1990年以降で最高値を記録し、また完全失業率も2.8%と低水準となったことから、人手不足を背景とした多くの需要が寄せられ、人材サービスに関連する市場は全体として拡大傾向で推移している。

 (25065)

 業界最大手リクルートホールディングスは、人材事業(人材メディア、人材派遣)の17年3月期の売上高は1兆4740億円(前期比17.9%増)、EBITDA(営業利益+減価償却費+のれん償却額)は1579億円(同14.7%増)で、売上高、EBITDAともに過去最高となった。

 人材メディア(求人サイト、人材紹介等)の売上高は4053億円(同12.8%増)、EBITDAは946億円(同7.6%増)。うち、国内事業の売上高が2666億円(同4.2%増)、海外事業(求人サイトIndeed)の売上高が1202億円(同42.5%増)となった。

 一方、人材派遣はUSG People社の業績が6か月分寄与し、売上高1兆687億円(同20.1%増)、EBITDA633億円(同27.6%増)となった。うち、海外事業の売上高が6052億円(同27.2%増)、国内事業の売上高4634億円(同11.9%増)と、前期同様に海外事業が国内事業を大きく上回った。

 業界2位のテンプホールディングスの17年3月期の売上高は5919億円(同14.4%増)、EBITDAは434億円(同19.3%増)で、引き続き安定成長で過去最高益を更新した。

 既存事業による売上高の増加が448億円、M&Aによる増加が325億円となった。事業別に見ると、リクルーティングセグメントが売上高1032億円(同43.8%増)、EBITDA135億円(同31.1%増)と大幅に伸長した。

 ホワイトカラーの人材紹介事業最大手のジェイ エイ シー リクルートメントは、中高額案件への集中、成約率の高いインターナショナル領域の強化、及び生産性の向上と人員増により、売上高138億円(同23.6%増)となった。

 昨年上場した管理部門専門の人材紹介を行うMS-Japanは、弁護士、公認会計士、税理士等の専門性の高い人材の紹介実績が堅調に推移した。

 さらに、その他の有資格者や管理部門職種経験者の紹介実績が大きく増加したことにより、売上高24億円(同22.5%増)となった。今後は約13,500人(同18.1%増加)の新規登録者獲得を目指している。

 その他の人材会社では、製造派遣のアウトソーシングが売上高1344億円(同66.3%増)となり、7期連続で過去最高を更新した。
2 件

関連する記事

人材サービス会社2017年度決算

人材サービス会社2017年度決算

主要人材サービス各社の2017年度通期決算が出そろった。企業の人手不足は慢性化し、人材サービス市場は全体として拡大傾向で推移している。
人材サービス会社2017年度半期決算

人材サービス会社2017年度半期決算

主要人材サービス各社の2017年度半期決算が出そろった。幅広い分野で人材不足が継続していることから各社とも引き続き業績の拡大が続いている。
海外事業拡大でグローバル人材の確保に苦戦

海外事業拡大でグローバル人材の確保に苦戦

事業の海外展開、海外企業のM&A(合併・買収)、インバウンド需要であらゆる産業・規模の企業でグローバル人材のニーズが高まり、人材確保で苦戦するようになっている。社内人材の育成も間に合わず、中途採用でも必要な人材を採用できない状態が続いている。グローバル人材を確保するためにどのような手を打つべきか、企業の人材戦略を支援する専門家に聞いた。

人事向け限定情報を配信中

人事向け限定情報を配信中