2017年4月19日

企業倒産8年連続で減少、上場企業の倒産はゼロ

 2016年度の全国企業倒産は8381件で、8年連続で減少したことが東京商工リサーチの調べで分かった。1990年度以来26年ぶりに上場企業の倒産がなかった。

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 2016年度(2016年4月~2017年3月)の負債額1000万円以上の企業倒産件数は8381件で、前年度に比べ3.4%減だった。

 8年連続の減少で1990年度(7157件)以来の26年ぶりの低水準となり、2年連続で9000件を下回った。

 低水準が続いている背景について、東京商工リサーチは「金融機関が中小企業のリスケ要請に柔軟に対応していることに加え、国内景気の緩やかな回復を背景に、財務内容に改善がみられる企業への貸出増なども影響した」と分析している。

 負債総額は前年度比4.2%減の1兆9508億9900万円で、2年ぶりに前年を下回った。

 主な倒産としては、プラズマテレビ・ディスプレイ製造のパナソニックプラズマディスプレイ(2016年11月、負債5000億円)が特別清算を申請。製造業では戦後最大の倒産となり、この1件だけで負債総額の4分の1(25.6%)を占めた。

 その他に負債額が大きい倒産にはアイエス(465億9200万円)、山梨県林業公社(261億2000万円)などがあったが、全体としては負債1億円未満の小規模倒産が6087件(72.6%)と7割を占めた。

 倒産件数を原因別に見ると、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」が8年ぶりに増加した。「チャイナリスク」関連倒産は前年度121件から84件に減少した。また、「人手不足」関連倒産は前年321件から310件と微減。このうち「求人難」型が24件だった。
 
 倒産件数を産業別に見ると、分類10産業のうち、増加したのは飲食業や老人福祉・介護事業などを含むサービス業(2255件、5.8%増)、不動産業(292件、6.1%増)、農・林・漁・鉱業(65件、4.8%増)の3産業。

 一方、建設業は1581件(6.4%減)で8年連続の減少となり、1990年度(1579件)以来の少ない件数だった。製造業1115件(12.3%減)と小売業1151件(3.1%減)も8年連続で減少した。

 倒産件数を地域別に見ると、9地区のうち増加したのは中部、北海道、東北の3地区。中部は1103件(1.6%増)で8年ぶりの増加、北海道は279件(5.2%増)で5年ぶりの増加、東北は330件(4.7%増)で3年ぶりに増加に転じた。

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