2016年8月31日

職場の約1割がLGBT、抵抗を感じている人は3割超―早急なハラスメント対策が必要

職場における性的マイノリティ、いわゆる“LGBT”の存在は約1割に上っている。しかし、その存在について3人に1人が抵抗感を持っており、職場におけるハラスメント対策が早急に求められている実態が明らかになった。

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日本労働組合総連合会(連合、東京・千代田、神津里季生会長)が全国の20歳~59歳の働く人1000人(出生時の性別で女性500人、男性500人)を対象にした調査で、自認している性別、性的指向を聞いたところ、8%のLGBT(性的マイノリティ)が確認された。
 その内訳は、「LGB」(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル)が3.1%、「トランスジェンダー」(性同一性障害等で心と体の性が一致しない人)1.8%、「アセクシュアル」(他者に対して恋愛感情も性的感情も向かない者)2.6%、(「その他」0.5%)となっている。
 いわゆる「LGBT」という言葉を「知っていた」は47.1%、「知らなかった」は52.9%となり、職場での認知は進んでいない。知っていた人の割合を男女別にみると女性46.8%、男性47.4%と同レベルとなり、世代別では20代で54.8%、30代で47.6%、40代で46.8%、50代で39.2%と、若い世代ほど認知率が高かった。
 役職別でみると、一般社員・一般職員では45.8%、リーダーの役割(非管理職)では51.8%、管理職では56.1%となり、役職が上がるにつれ高くなった。
 LGBTの説明の後、職場の上司・同僚・部下等が、いわゆるレズビアンやゲイ(同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)だった場合、どのように感じるか聞いたところ、「嫌だ」が7.5%、「どちらかといえば嫌だ」が27.5%と合わせて35.0%となった。

 「どちらかといえば嫌でない」は29.8%、「嫌でない」は35.2%で、合わせて65.0%が認めているが、抵抗感を持つ人も3人に1人に上っている。
 男女別にみると、抵抗を感じるという人の割合(「嫌だ」+「どちらかといえば嫌だ」)は女性では23.2%だったが、男性では46.8%と女性の2倍となり、男性の抵抗感が強い。

 世代別では、抵抗を感じるという人の割合は20代では28.4%、30代では34.4%、40代では38.0%、50代では39.2%と、世代が上がるにつれ高くなっている。
 また、LGBT当事者が身近にいる人といない人に分けてみると、抵抗を感じるという人の割合は、身近にいる人では19.5%であるのに対し、身近にいない人では38.7%と身近にいる人の2倍近い割合となった。
 職場(飲み会等含む)で、「LGBT」に対するハラスメントについて「自分が受けたことがある」経験者は1.3%、「直接見聞きしたことがある」が7.6%、「間接的に聞いたことがある」が15.3%で、職場においてLGBT関連のハラスメントを受けたり見聞きしたりした人の割合は合わせて22.9%と、5人に1人以上の割合となった。
 さらに「LGBT」に関する差別的な取り扱い(解雇・降格・配置変更など)については、「自分が受けたことがある」が0.9%、「直接見聞きしたことがある」が2.9%、「間接的に聞いたことがある」が8.1%となり合わせて11.4%となった。
 今後、職場であるとよいと思う施策は、「ハラスメント防止対策」(33.6%)、「差別禁止の方針を明らかにする」(28.3%)、「いわゆる“トランスジェンダー”に対する配慮」(26.2%)、「相談窓口を設置する」(20.7%)などが上がっている。
 調査は、2016年6月30日~7月4日、全国の20歳~59歳の有職男女1000人(自営業者、家内労働者は除く)を対象にインターネットで実施した。
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