2017年6月6日

改正労働契約法を受け、無期契約への転換を行った企業は約4割

 有期契約労働者を雇用している企業のうち労働契約法の改正以降、無期契約労働者への転換を行った企業は41.3%に上っていることが、労働政策研究・研修機構の調査で分かった。

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 現在、有期契約労働者(「呼称を問わず労働契約期間に定めがあり、直接雇用されている労働者」と定義)を「雇用している」割合は67.3%で、そのうち「労働契約法の改正以降、無期契約労働者(正社員を含む)」への転換を「行った」割合は4割超(41.3%)となった。

 一方、現在、有期契約労働者を「雇用していない」企業は32.7%で、その内訳は「労働契約法の改正前から雇用していない」が29.0%で、「労働契約法の改正以降、雇止めを行った」が0.8%、「労働契約法の改正以降、無期契約労働者(正社員含む)に転換した」が1.6%等となっている。

 有期契約労働者を現在、「雇用している」企業から、「定年再雇用者(自社の正社員を定年後、再雇用している者)」や「臨時労働者(契約期間が1ヶ月未満)」のみの企業を除いたうえで、「フルタイム契約労働者」(正社員と所定労働時間がほぼ同じ有期契約労働者)を雇用している割合は50.9%で、「パートタイム契約労働者」(正社員より1日の所定労働時間が短いか、1週間の所定労働日数が少ない有期契約労働者)を雇用している割合は48.4%(いずれか雇用は60.8%)となった。

 フルタイム契約労働者あるいはパートタイム契約労働者を雇用している企業を対象に、“無期転換ルール”についての対応状況を聞くと、いずれも「通算5年を超える有期契約労働者から、申込みがなされた段階で無期契約に切り換えていく」企業がもっとも多く(フル35.2%、パート40.0%)となった。

 次いで「対応方針は未定・分からない」(フル26.9%、パート31.3%)や、「有期契約労働者の適性を見ながら、5年を超える前に無期契約にしていく」(フル25.0%、パート16.2%)等が続いた。

 何らかの形(通算5年超から+5年を超える前に+雇入れの段階から)で無期契約にしていく企業は、フルタイム契約労働者で62.9%、パートタイム契約労働者でも58.9%に上り、「有期契約が更新を含めて通算5年を超えないように運用していく」(フル8.5%、パート8.0%)企業を大きく上回った。
 何らかの形で無期契約にしていくと回答した企業を対象に、無期契約の形態を聞くと、フルタイム契約労働者及びパートタイム契約労働者とも、「(新たな区分は設けず)各人の有期契約当時の業務・責任、労働条件のまま契約だけ無期へ移行させる」割合がもっとも多く、それぞれ37.3%、50.6%となった。

 次いで、フルタイム契約労働者では「既存の正社員区分に転換する」(30.8%)や「分からない(具体的には未だ考えていない)」(15.9%)などが続いた。

 パートタイム契約労働者では「分からない(同)」(20.8%)や「既存の正社員区分に転換する」(14.2%)等が続いた。

 「通算5年を超える有期契約労働者から、申込みがなされた段階で無期契約に切り換えていく」と回答した企業を対象に、通算勤続年数が5年を超える有期契約労働者について、無期契約への転換申込権が発生する旨の周知を行う予定があるかを聞いた。

 その結果、「行う(既に行った含む)」とする企業が55.1%と半数を超えた。

 一方、明確に「行わない」とした企業は6.8%にとどまったものの、「未定・分からない」も3社に1社超(35.1%)となった。

 調査は、2016年10月5日~11月14日、常用労働者を10人以上雇用している全国の民間企業3万社(農林漁業、鉱業、公務を除く)を対象に実施し、9639件の有効回答を得た。
※原則として10月1日現在の状況

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