2014年8月18日

グローバルマインドを持つ人材が不足する日本

企業の採用責任者の頭を悩ませているのが、英語によるコミュニケーション力と高度な専門スキルを持つ人材の確保だ。こうした人材の紹介を専門に行うヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンで責任者を務めるジョナサン・サンプソン氏に、企業の採用動向や課題などについて聞いた。

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ジョナサン・サンプソン リージョナル・ディレクター

【プロフィル】
2013年1月からヘイズ・スペシャリスト・リクルートメント・ジャパンの全事業を統括し、事業拡大を主導。人材業界で10年以上の経験を有し、人材ビジネスの開発と立ち上げ、チーム管理において豊富な知識と実績を擁している。

企業からの人材紹介の依頼に関して、特徴的な動向を教えてください。

 特に企業が求めているのは、グローバルマインドを持って仕事ができる人材です。以前は英語力を優先し採用していた企業が、英語力以上に「異文化の人たちとコミュニケーションをとって、仕事で結果が出せるスキル」を重視する傾向が明確になっています。
 この背景には、日本市場だけを見ていた企業がグローバルに事業を展開するようになっていることがあります。例えば、テクノロジー分野のビックデータの活用やセキュリティ構築では、日本だけでなく世界で通用する基準を満たす必要があります。
 また、ライフサイエンス分野では、より短い開発期間で新しい商品を世界中の市場に出していきたいという戦略が見られます。このようにグローバルな市場で企業が勝負をしていくために、これまで以上に高度なスキルを備えた人材が求められているのです。

グローバルな環境で活躍できる人材は奪い合いとなっていますね。

 当社が世界30カ国の人材市場を調査した「グローバルスキルインデックス」によると、日本は企業が求める役割を果たせる適材を採用することが最も難しい国と評価されています。
 理由の一つには、労働規制が柔軟性を欠いているため、企業が必要なときに必要な人材を採用できないという点にあります。安倍政権が雇用改革を試みていますが、残念ながらまだ成果が見られません。
 そして、企業が求めているグローバルマインドを持つ人材の不足については、これまでそうした人材を十分に育ててこなかったこともあり、すぐに解決できる問題ではありません。私が注目すべきだと考えているのは、若い世代の働く意識についてです。
 当社が日本の20代を中心に調査したところ、彼らの44%がキャリアアップのためにグローバルな環境や機会を得ることに関心がないと回答しているのです。こうしたミスマッチによって、グローバルな環境で活躍できる人材の採用が激しさを増しています。

優れた人材を確保するために、企業が取り組むべきことは?

 日本の若い世代の働く意識はこれまでの世代と異なる点が見られますので、人材戦略を考える上で彼らの考え方を十分に理解しておくことが大切です。そして優れた人材をどのように引きつけ、採用していくのかを検討して、より魅力的な職場環境を用意することが重要になります。
 事業がグローバルに広がり、様々な分野でテクノロジーが進歩していくのと同時に自社が必要とする人材の要件は変わってきます。これまでと同じような採用を続けていては人材確保が難しくなりますので、常に最適な人事方針を作り実践していくことが欠かせません。
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