2013年1月25日

日本選抜から世界選抜へ転換進む人材マネジメント グローバルリーダーの確保を急ぐ資生堂と三井物産の取り組み

日本企業のグローバル化が進み、ビジネスを牽引するグローバルリーダーの確保が急務となる中、人材育成と人事のグローバル化に取り組む動きが加速している。

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グローバルリーダー、 現法トップの育成を加速

 日本の大手企業が本格的なグローバル人材の獲得と養成にかじを切り始めている。旧来の国内事業および日本人従業員を中心とする同質・年功的な序列体系を大胆に変革し、世界規模での人材の採用、育成と登用を目指す人材のグローバル化に取り組む。
 化粧品最大手の資生堂も人材のグローバル化に着手している。特に2011年4月の末川久幸社長の就任以来、グローバル人事制度の構築に向けて一挙に加速している。
 同社のグループ社員は約4万5000人。うち外国人が2万人を占める。現地法人は約40社あるが、年間十数人の責任者クラスが日本から海外、あるいはフランスから米国という多国間異動を行っている。
 現地法人社長の日本人と外国人比率はほぼ半々と拮抗し、次期社長候補の副社長、ダイレクタークラスの幹部役員は日本人約80人に対し外国人約240人であり、経営の現地化も着実に進んでいる。
 すでに先行しているのが研修機能だ。その一つが07年から開始した資生堂グローバル・リーダーシップ・プログラム」(SGLP)。資生堂本社の役員の養成を目的に、本社の部門長、現地法人や関連会社の社長クラスを対象にした1年間のプロクラムである。
 汐留本社での研修を皮切りに、スイスのローザンヌにある欧州トップランクのビジネススクールIMDと提携した研修が用意されている。
 参加者は同社の役員で構成する「人材育成審議会」が選抜した計14人。5期目の今年3月卒業の研修生の内訳は日本人7人と外国人7人。現在までに70人の卒業生がいるが、末川社長も第1期生であり、多くの執行役員を輩出している。
 さらに2011年からは米国、欧州、アジア、中国の世界の4拠点で現地の副社長、ダイレクタークラスを対象に現地法人のトップを養成する資生堂リージョナル・リーダーシップ・プログラム(SRLP)をスタートさせている。

日本の管理職と現法幹部社員の人事制度を統一

 こうした研修に加えて、資生堂が目指すのは日本を含む世界の国・地域からグローバルリーダー候補を発掘し、世界レベルでの適材適所の配置を実現するグローバル人材マネジメントの構築だ。その土台となるのが2011年4月に策定した資生堂グループの新しい企業理念だ。
 ミッション(企業使命)、バリュー(価値観)、ウェイ(行動基準)の3つで構成され、世界の資生堂の社員に共通する価値観として「多様性こそ、強さ」「挑戦こそ、成長性」「革新を続ける伝統こそ、卓越した美を創造する」を掲げている。
 企業理念を浸透させるために、価値観や行動基準をさらに社員の行動すべき内容として明文化し、全世界の従業員の人事評価の一部に加えることも予定している。
 グローバルリーダー養成も研修と連動した仕組みを構築しつつある。当初は幹部社員層の400人程度をグローバルリーダー候補として位置づけ、主要ポストへの登用を前提にした育成計画を作成。研修と配置による育成を行うというものだ。
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