2020年1月10日

判例から読み解く 同一労働同一賃金における「不合理性」の判断

労働契約法及びパートタイム労働法の適用下における均衡待遇に関する司法の判断は、パートタイム・有期雇用労働法の施行後にも参照されることになります。そこで、正規雇用労働者とパートタイム労働者等との待遇差が問題となった裁判例を紹介し、個別の待遇ごとに不合理性の判断の状況について概説します。

 (26468)

働き方改革における同一労働同一賃金について

 働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律により、現行の「短時間労働者の雇用間管理の改善等に関する法律」が「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」に改正されます。

 また、パートタイム・有期雇用労働法8条及び9条において、正規雇用労働者と、非正規雇用労働者のうちパートタイム労働者及び有期雇用労働者との間の均衡又は均等の待遇が求められることとされました。

 パートタイム・有期雇用労働法は、令和2年4月1日に施行され(中小企業における適用は令和3年4月1日)、同一労働同一賃金ガイドラインも施行時期に合わせて適用されることとなっています。

 「同一労働同一賃金」という字句からは、同一の価値の労働を行った者に対して同一の賃金が支給されるべき(いわゆる同一価値労働同一賃金)との原則であるかのような印象を受けます。

 しかし、働き方改革を実現するために実施された働き方改革実現会議では、「仕事ぶりや能力が適正に評価され、意欲をもって働けるよう、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指すもの」として、同一労働同一賃金が導入されることとされたものです。

 今般の法改正における同一労働同一賃金は、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を指すものとなります。そのため、待遇差を設けること自体が問題となるものではなく、その待遇差が「不合理なものではない」ように対応することが必要となります。
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