2013年6月20日

採用期間の短縮化 どう変わる新卒採用

採用活動スタートが12月に変更されて今年で2年目となり、採用期間中における活動の前倒しが顕著となった。さらに、政府の要請で2016年新卒の採用からは採用期間が後ろ倒しになる可能性がある。2014年新卒の採用活動を振り返り、採用期間短縮化の影響を取材した。

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4月初旬に大手企業の面接と内定出しが集中

 2014年新卒の採用活動は後半に入った。大手企業の内定(内々定)出しがピークを過ぎ、5月以降は中堅・中小企業の活動が本格化している。
 大手企業は例年4月中をめどに内定を出しているのだが、今年について言えば4月の第一週に面接と内定出しが集中したもようだ。一部では4月1日~3日の3日間に集中的に面接をこなし、即座に内定を出すというスピード採用を行った企業もあった。
 このような前倒しによって5月1日現在の内定率(リクルート調べ)は39.3%となり、前年同時期の30.7%を8.6ポイント上回る結果となっている。
 現在の採用活動のスケジュールは、経団連の倫理憲章によって2013年春卒業の学生から変更されており、大手企業を中心とする経団連加盟企業およびその子会社ではほぼ順守されている。
 経団連に加盟しない外資系や中小企業はこの倫理憲章に従う必要はなく、早々と3年生の秋には内定を出すケースもあるが、大手企業の内定が出始めると辞退者が出たり、留学生採用などもあるため実質的に通年採用の体制になっているのが現状だ。

12月の会社説明会増加、インターンシップ活用へ

 現在の12月から採用活動スタートというスケジュールは今年で2年目となる。以前は、10月に採用広報活動がスタートして年内にエントリー(登録)、年明けから会社説明会が開かれ始め、4月からの選考で面接・内定出しというのが、大手企業では一般的なスケジュールであった。
 変更後は採用活動のスタートが12月となり、エントリーや会社説明会などに掛けていた6カ月の期間は4カ月間に短縮された。このスケジュール短縮化の中で起きたことが、他社よりも優秀な人材をいち早く確保しようとする企業による採用活動の前倒しだ。
 12月1日から採用広報活動がスタートすると、12月中に会社説明会が開かれるようになった。
 学生も採用ホームページがオープンするとできる限り多数の会社にエントリーするため、知名度が高い企業では「自社の採用ホームページのオープン初日だけで数千人のエントリーがあった」(消費財企業の採用担当者)ような状態だ。
 このような登録者が集まり過ぎる企業では重点的に会社説明会などを実施する指定校制を復活させたり、採用業務を人材会社に任せるケースも増えた。
 「就職活動期間が短くなったことに加えスケジュールが過密化したことで、学生に業界や企業について理解を深める機会を提供する重要性が高まっています」と指摘するのはディスコ採用広報カンパニー副カンパニー長の綿井伸氏だ。
 「12月の採用広報活動の開始とほぼ同時に会社説明会が行われるようになり、十分な企業研究ができないままエントリーする学生が増えています。そのため、企業はインターンシップを有効に活用しようとしています」と話す。
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