2020年7月16日

2020年上半期の希望・早期退職募集は41社、リーマン・ショック以来10年ぶりの高水準

 東京商工リサーチの調査によると、2020年上半期(1~6月)に希望・早期退職者を募集した上場企業は41社となり、すでに2019年1年間の件数(35社)を6社上回った。

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 2020年上半期(1~6月)に早期・希望退職者募集を実施した上場企業は41社(延べ43社)で、前年同期比(18社)では2.2倍増と急増している。上半期(1~6月)で40社は、リーマン・ショック後の2010年同期(66社)以来、10年ぶり。

 41社のうち、新型コロナウイルス感染拡大の影響をあげ、早期・希望退職者を募集や実施した企業は、小売や旅行関連などで8社に上った。

 業種別では、アパレル・繊維製品が6社で最多。次いで、昨秋以降の消費増税、暖冬、新型コロナの三重苦が続く小売、新型コロナや米中貿易摩擦が影響した輸送用機器、電気機器が各4社だった。

 繊維・アパレルは直近決算で4社が最終赤字、1社で減収減益だった。6月には外食2社が新たに募集を開示した。東京商工リサーチでは「新型コロナ感染拡大に伴う外出自粛、消費落ち込みによる雇用への影響が顕在化してきた」と分析している。

 募集人数は、最多がレオパレス21の1000人。次いで、ファミリーマート800人(応募1025人)、ノーリツ600人(同789人)が続く。募集人数が判明した33社の対象人数は合計7192人に上る。

 2019年上半期(1-6月)に1000人以上の大型募集は3社だったが、2020年の1000人以上の大型募集は1社で、募集人数300人以下が多かった。

 2019年は黒字企業の募集が目立ったが、一転して2020年は赤字企業の募集が急増した。2019年は、6月末までに募集を実施した18社のうち、直近決算の赤字は6社(構成比33.3%)だった。だが、2020年は同期間に募集した41社のうち、約半数の20社(同48.7%)が赤字だった。

 東京商工リサーチでは今後について「赤字企業の早期・希望退職者の募集・実施は、本決算の発表後に集中する傾向があり、下期以降はさらに増加する可能性が高い」と見ている。

 また「2020年の上場企業の業績は悪化しており、東京商工リサーチの調査で7月1日までに3月期決算を発表した2383社のうち、減収減益が896社(同37.6%)、増収増益が701社(同29.4%)で、減収減益が8.2ポイント上回っている。今後も、新型コロナの影響が長引くとみられ、黒字リストラの企業に加え、業績不振の赤字や減収減益の企業が押し上げる形で、早期・希望退職募集が増える」と分析した。
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