2015年10月10日

「人材の二極化時代」の採用戦略 経営幹部候補のリーダー人材から選ばれる企業になる

経営幹部候補であるリーダー人材の採用や育成への関心が高まっている。しかし、リーダー人材を確保するための人事戦略が実現できている企業はまだ少ないようだ。企業の人材採用の実情に詳しい人材紹介会社コンコードエグゼクティブグループ社長の渡辺秀和氏に、リーダー人材から選ばれる企業になるための採用戦略などを聞いた。

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渡辺 秀和 株式会社コンコードエグゼクティブグループ 代表取締役社長 CEO

【プロフィル】
一橋大学卒。三和総合研究所 戦略コンサルティング部門、リンクアンドモチベーションを経て、キャリアコンサルタントへ転身。ムービン・ストラテジック・キャリアで5年連続No.1コンサルタントとして活躍、パートナーに就任。2008年コンコードエグゼクティブグループを設立し、代表取締役社長CEOに就任。2010年日本ヘッドハンター大賞コンサルティング部門MVP受賞。戦略系ファームをはじめとするコンサルティング業界、ファンド、事業会社幹部、起業家などへ1000人を超える相談者の転身を支援。著書に「ビジネスエリートへのキャリア戦略」(ダイヤモンド社)。

経営幹部候補のリーダー人材を採用できている企業にはどのような特徴がありますか。

 優れた採用を行っている企業は、人材が生み出す付加価値に応じた処遇を行っています。言い方をかえると、年齢や社歴ではなく、その人材の市場価値に応じた処遇をしているということです。
 最近、グーグル社が東大で人工知能を研究している学生を年収1800万円でスカウトしているという報道が話題になりました。いまだに人材を横並びで採用している日本の大手企業と価値観の差が歴然となった事例と言えるでしょう。
 企業の人事の皆さんが強く感じていらっしゃるとおり、現代は、優秀な人材とそうでない人材の差がとても大きくなっています。20代でも経営者として活躍している人も珍しくありません。一方で、ストレス耐性等の問題から、社会人としてスタートをうまく切ることができない若手社員も問題になっています。
 このような「人材の二極化時代」においては、従来とは異なる採用や組織マネジメントを行っていく必要があります。当然のことながら、優秀なリーダー人材は、自分の価値に見合った処遇をしてくれる会社を選びます。
 そのような状況下で、横並びの採用を行っていると、人材市場で余った人材しか採用することができません。仮に優秀な人材を採用できたとしても、妥当な処遇を出来なければすぐに退職されてしまうでしょう。

リーダー人材はどのような志向を持っているのでしょうか。

 リーダー人材は、自身の成長に対して貪欲です。厳しかったとしても、高いレベルの仕事を任されて成長できる場を求める傾向が強いです。そのため、リーダー人材を一般社員とは分けて採用し、幹部候補として抜擢して育てていくという方針を明確に打ち出している企業を好む傾向があります。
 リーダー人材として注目されているポストコンサルが事業会社への転職を考える際に恐れるのは、年功序列の枠に入ってしまい、自分がこれまで頑張ってきたキャリアが無駄になるのではないかということです。
 日本の大手企業で活躍しているリーダー人材が、外資コンサルや投資銀行などの実力主義の会社に転職している理由も、今の会社で横並びの扱いが嫌になってしまったということが多いのです。

具体的にはどのようなスキルの向上に関心を持っているのでしょうか。

 リーダー人材は、経営スキルの獲得とリーダーシップの開発に高い関心を持っています。例えば、ポストコンサルは、経営スキルは学んでいても部下を率いるようなリーダーシップを発揮する経験が不足していますので、そのような経験を積める場を求めています。
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