2020年10月6日

半数近くの事業所が雇用調整を実施、最も多い措置は「残業規制」で23%

 2020年4~6月に雇用調整を実施した事業所は全体の49%で、前年同期を13ポイント上回ったことが、厚生労働省の8月の労働経済動向調査で分かった。前期(2020年1~3月期実績)と比べると12ポイント上昇した。

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 産業別に見ると、雇用調整を実施した事業所が最も多かったのは「製造業」、「宿泊業・飲食サービス業」、「生活関連サービス業・娯楽業」の3産業ですべて64%と6割を超えた。前年同期と比べると「製造業」で30ポイント増、「宿泊業・飲食サービス業」で27ポイント増、「生活関連サービス業・娯楽業」で35ポイント増と大きく上昇している。

 最も割合の低かったのは「金融業・保険業」でも33%だった。

 今後、7~9月では39%の事業所が雇用調整を予定している。

 実施した雇用調整の措置は「残業規制」が最も多く23%、次いで「休日の振替、夏季休暇等の休日・休暇の増加」(17%)、「一時休業(一時帰休)」(17%)などとなった。

 8月1日現在、未充足求人がある事業所は全体の41%。産業別に見ると、「医療・福祉」は65%となり唯一6割を超えた。次いで「サービス業(他に分類されないもの)」(52%)、「不動産・物品賃貸業」(49%)が続いた。

 正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は21ポイントとなり、2011年8月調査から37期連続の不足超過となった。
 
 正社員等の労働者過不足判断D.I.は全ての産業で不足超過となっているが、特に「医療・福祉」(40ポイント)、「建設業」(39ポイント)、「運輸業・郵便業」(37ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。

 一方、パートタイムの労働者過不足判断D.I.は14ポイントで、2009年11月調査から44期連続の不足超過となった。特に「卸売業・小売業」、「不動産業・物品賃貸業」、「サービス業(他に分類されないもの)」(すべて26ポイント)で人手不足を感じている事業所の割合が多い。

 唯一、「製造業」では労働者過不足判断D.I.がマイナス2となり、労働者が過剰と感じている事業所の割合が多くなった。

 2020年4~6月に中途採用を実施した事業所は全体の61%となり、前年同期を7ポイント下回った。

 産業別に見ると最も多い「医療、福祉」(87%)では8割を超え、「不動産業・物品賃貸業」(68%)、「情報通信業」(64%)、「サービス業(他に分類されないもの)」(63%)、「学術研究・専門・技術サービス業」(60%)で6割を超えた。

 最も割合の低い「宿泊業・飲食サービス業」では44%となった。

 今後、7~9月では49%の事業所が中途採用を予定している。

 調査は、2020年8月1日現在の状況について8月1日~7日に実施し、主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して、2851事業所から有効回答を得た。
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