2017年1月16日

人と組織の成長が支援できる事業体に長期視点で進化する インテリジェンス 峯尾太郎社長

労働力不足が深刻化する中で、従業員の生産性向上が喫緊の課題となっている。こうした環境下で人材サービス業の果たす役割は重要だ。昨年、インテリジェンスの新社長に就任した峯尾太郎氏に事業方針や課題などを聞いた。

 実際にDODA Recruitersを活用して、母集団の選定や集め方、反応の高いスカウトアプローチの仕方など、使い方に慣れるまでは当社の社員が出向いてレクチャーするなど、サポートもしています。これは当社が持つ既存事業の強みに新しい付加価値を練り込むサービスの一例です。
 また、企業のニーズとしては採用力を高めることと同時に、人材の維持力を高めるということが非常に大きくなっています。これまで離職率が低かった業態でも、退職者が増えてきて危機感が高まっている企業も増えています。
 人材の維持力を高めるためには、社員が成長する場や健全な刺激を経験する場を与え続け、社員の働きがいを高めることが重要になります。
 この領域においては、「エンプロイーエンゲージメントサービス」という、従業員の仕事・キャリアの悩みを経験豊富なキャリアカウンセラーがサポートし、またその傾向を組織強化に活かす離職防止サービスも開始しました。
 その他では、当社がこれまで蓄積したマッチングの情報を生かした新たなサービス開発に取り組んでいます。例えば、求職者が「どのような求人情報にどう反応した」「どのような企業に応募し、結果はどうだった」といった情報を全て蓄積し、データ処理のエキスパート部門が分析しています。
 そのアウトプットの一つとして、例えば15年7月に転職サービス「DODA」のWebサイト上にAIを搭載したレコメンデーション機能を盛り込みました。さらに、これらの膨大な情報を活用して求職者のキャリア向上につながる、具体的なサービスに発展させていきたいと考えています。

 またこれとは別に、新たに“人と組織の成長を創造”というビジョンにダイレクトに貢献する新規サービスの開発も積極的にやっていきたいと思っています。長期的視点に立って、投資をしっかり実行していきます。

パーソルグループの中でインテリジェンスはどのような役割を果たしていきますか。

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 領域で言えば、派遣事業の中核企業はテンプスタッフ、リクルーティング事業はインテリジェンスが担っていきます。

 事業の整理統合も順調に進めており、昨年2月には事務派遣事業が統合し、17年1月にはエンジニア派遣事業が統合されてパーソルテクノロジースタッフが誕生しました。事業の統合によって、それぞれの事業体の強みが明確になり、より幅広いニーズへの対応が可能になっています。
 ベネッセとの合弁会社ベネッセi-キャリアや、「LINEバイト」を手掛けるLINEとの合弁会社AUBEなど、外部との事業提携も進んでいます。
 これまで当社はいわゆる自前主義で、外部と提携しながら事業を進めていくことは多くありませんでした。経営として広範な知見やリソースを取り込ませていただくことで、お互いの成長や価値を高めていけるよう、企業規模や国内外企業問わず、連携に積極的に動いていこうと考えるようになっています。

 オープンな姿勢を示していくことによって、面白い提案や企画も外部からもたくさん来るようになりました。

峯尾社長は人材業界で長いキャリアを持っていますが、今後、人材業界はどのような方向に進んでいくと考えていますか。

 人材業界自体も変化していなかければなりません。過去数十年積み重ねてきたビジネスモデルが、これからも正解だとは限りません。もちろん、これまでの実績は評価に値するものだと思います。しかし、場面や状況によっては業界経験が少ない企業の方が、顧客ニーズをくみ取ったサービスを提供してくるケースが出てきていると感じます。

 業界常識や過去の成功体験にとらわれずに、想像力を高めて顧客が求めているものをしっかりと追求し、それぞれ企業が何を強みとしていくのかを真剣に考え続けていかなければ顧客から選ばれなくなってしまうでしょう。

最後に、社内の組織づくりで取り組んでいることを教えてください。

 私も今の役員陣も実行・完遂することに強いこだわりを持っていて、そのことが組織全体の強いエネルギーにもなっています。一方で、それが強すぎれば、社員からすると「組織で決められたことを推進する」という状況になってしまい、組織全体の活力を落としてしまいます。
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