2017年10月25日

「空飛ぶおしり」と呼ばれる世界最大の飛行物体とは?

今イギリスで世界最大の航空機「エアランダー10」が開発され、8月17日に初フライトを成功させました。その外観から「空飛ぶおしり」と呼ばれています。そこで、今回は、その美しい美尻型の世界最大の飛行物体についてご紹介しましょう。

英国で「エアランダー10」がついに誕生!

世界最長「空飛ぶおしり」、最終飛行テストへ | ロイター | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準 (18942)

イギリスから世界最大の航空機が誕生し、8月17日にその初飛行を成功させました。

その外観から、誰が言い出したのか、「空飛ぶおしり」として世界中の話題を呼びました。

この「空飛ぶおしり」は、なんと元々はアメリカ軍の偵察飛行物体として開発が始まったものでした。

英国ハイブリッド・エア・ビーグルズ社が開発したヘリウムガスを燃料とするため、同企業と米軍の共同開発となりました。

ヘリウムガスを燃料としているため、従来の飛行機よりも軍事費の燃料代削減に繋がります。

しかも全長92mにも及ぶ大きな飛行体で、数週間もの間、紛争地帯を空から偵察可能となるのです。米軍は大きな期待をして開発に臨んでいました。

しかし、このプロジェクトは、予想以上に莫大な資金が必要となり、米軍は、採算がとれないという理由で開発断念を決めてしまったのです。

しかし、実際に研究開発に携わっていた英国ハイブリッド・エア・ビーグルズ社は、この画期的なプロジェクトを研究途中で諦めることができません。

そこで、開発目的を軍事飛行物体から人道支援目的へと変更し、このプロジェクトの素晴らしい未来期待度を精一杯アピールし、クラウドファンディングで資金集めを開始し、さらに政府からの補助金の獲得にも成功しました。

集まった資金は、2500万ドル(約25億3300万円)。
こうして開発プロジェクトは継続され、このプロジェクトの飛行物体の試運転にまでこぎつけたのです。

そして、ついに世界最大の飛行物体は「エアランダー10」と命名されました。
エアランダー10は、飛行機・ヘリコプター・気球・飛行船等のハイブリッド(複合体)ですから、「エアランダー10」は垂直着陸型です。

一般的に飛行船は“Airship”ですが、垂直着陸型なので、“ship”ではなく“lander(宇宙船等の着陸船)”お単語を使い、“Airlander”と名付けられたのかもしれません。この部分は筆者の想像です。

そして、「10tもの荷物を楽々運べるAirlander」だから、「エアランダー10」だそうです。こちらは、製造元起用発表によるものです。

80m弱の長さのジャンボジェット機と比較すると「エアランダー10」は約92m。

しかも「空飛ぶおしり」と別名があるほど横幅も大きいのですから、もはやジャンボジェット機が小さく見える巨大飛行物体です。

「空飛ぶおしり」が生まれた経緯とは?

先述したように、「エアランダー10」はその外観から別名「空飛ぶおしり」です。

おしり部分の形が、まさにブラジルの美尻コンテストで優勝しちゃうほどの美尻に例えられたほどきれいなのです。

「空飛ぶおしり」なんてふざけた名前のようですが、「エアランダー10」の機能は、“lander”と名前に付くとおり、空港や滑走路を全く必要としません。

しかもプロペラで、ヘリコプターのように飛ぶ飛行物体ですが、ヘリポートは必要ありません。
世界中のどんな場所でも行くことができるのです。

気になるのは、安全性ですが、元々は米軍が開発していたものですから、米軍お墨付きの安全性をクリアしているも同然です。

とは言っても、どのくらい安全なのか気になるところです。

米軍偵察用の軍事機器ですから、銃弾を受けても簡単には墜落しない特殊な素材で覆われています。もはや空飛ぶ要塞のような頑丈さですね。

紛争地域を数週間も空から偵察する目的で作っているのですから、飛行物体の中での生活利便性も考えて作られています。

でも、「世界最大の飛行船で偵察なんて、目立って偵察にならないのでは?」と思うのは筆者だけでしょうか?

目立つことで、抑止力を狙っていたのかもしれません。とにかく米軍事機器として開発されゆとしていたのですから、一般市民にはわからない軍事的な理由があるのかもしれませんね。

しかし、「エアランダー10」はもはや軍事目的の飛行物体ではありません。

米軍がプロジェクトから降りた後、もはや英国ハイブリッド・エア・ビーグルズ社が独自開発した英国政府が後押しするほどの人道支援目的で開発された飛行物体なのです。

英国ハイブリッド・エア・ビーグルズ社は、政府とお約束の人道支援目的にとどまらず、どの企業も輸送できない秘境への輸送可能とする飛行物体「エアランダー10」。

同社は、一民間企業としての輸送分野での独占利益も期待しているそうです。

「エアランダー10」のすごい能力

では、「エアランダー10」の能力のすごさを、簡単にご説明しましょう。

「エアランダー10」は垂直離陸ができて、ジェット機よりも燃料消費が少なく、大量荷物を運ぶことができます。しかもジェット機に比べて騒音だって圧倒的に少ないのです。

しかも「エアランダー10」は、徹底的にエコな飛行物体ですね。

ヘリウムガスを燃料とした飛行船で、325馬力のエンジンを4基も搭載しているので、巨大飛行物体にも拘わらず、その速度は最高148km/hを可能としています。

ジャンボジェット機の巡航速度は900㎞/hを超えるもの、セスナが300㎞/前後、ヘリコプターが200㎞/h強、飛行船が120㎞/h前後位だと聞いたことがあります。

速度としては、飛行船よりも少し速いくらいですが、一般的な飛行船の馬力は200馬力位ですから、約倍の馬力のエンジン搭載で、飛行時間も輸送量も莫大です。

さらに驚きなのは、「エアランダー10」は無人飛行も可能です。

ちなみに有人飛行で5日間、無人飛行で2週間も飛行できるのです。

無人飛行は飛行時間が長く、遠くまで行けるだけでなく、被爆地帯等、人体に悪影響がある被災地への視察や物資運搬、交通が分断された隔離された場所の人名救助だって可能とします。

「エアランダー10」が実用化されれば「航空業界に革命が起きるのでは?」と世界中の各関連業界全体に衝撃を与えています。

「エアランダー10」の課題とメディア報道

「エアランダー10」の初の飛行実験(2016年8月17日)今年飛行実験が行われ、大成功を遂げたと報道されています。

飛行時間は約20分。多くの観衆の目を引きつけ、世界中の話題となりました。

しかし、2回目の飛行実験(2016年8月24日)では、90分以上の飛行に成功し順調だったのですが、着陸体制に入ったときに異変は起きました。
突然、機体前部から地面に突っ込む形での激しい着陸となってしまいました。

そのときの衝撃で、機体前部も衝撃を被り、目下原因調査中と詳しい原因は発表されていません。

負傷者は出ていないものの、英ハイブリッド・エア・ビークルズ社発表の「激しい着陸」という表現ではなく、はっきりと「墜落」と報道したメディアもありました。

2回目の飛行実験着陸失敗の後、初飛行のときの問題点を改めて報道するメディアもありました。

1回目の成功の影にも、実は技術的な問題で飛行日程を3日も遅らさざる得ない状態があったのだそうです。

飛行時間も当初の目的90分を大幅に下回った結果にとどまっていることも報じられました。

あれだけ大きな飛行船であり、しかもヘリコプター・飛行機・気球・飛行船等々、様々なハイブリッド型の飛行物体ですから、まだまだ実用化までにはクリアしなければならない課題は多いようです。

その点について、メディアの期待も大きいようです。
「エアランダー10」の今後は?
「空飛ぶおしり」こと「エアランダー10」は、何処にでも行ける有人飛行も無人飛行もできる巨大な飛行物体です。

まずは、人道支援や秘境各地への輸送が最優先でしょうが、その大きさを利用して、まだ人が足海入れてない秘境まで、「エアランダー10で豪華遊覧船の旅!」のようなツアーも夢ではないかもしれません。

筆者は純粋に「空飛ぶおしり」に乗って大空を遊泳旅行してみたいと思っています。

そう思う人は多いのではないか、と旅行代理店の方が考えて、英ハイブリッド・エア・ビークルズ社とのコラボが可能となれば、この旅の企画は成り立つ気がします。

いろいろな想像するだけで楽しくなってしまいますね。

1回目の飛行実験は成功しましたが、2回目の飛行実験で残念なことに「激しい着陸(製造元企業発表より)」で機体前部が損傷してしまった「エアランダー10」です。

メディアでは「墜落」の二文字が不名誉を大々的に語っています。
しかし、どのメディアも「エアランダー10」が実用化される事を待ち望んでいるからこそ、落胆の意味を込めて「墜落」を派手に報道してしまうのでしょう。

実用化されると、今まで不可能とされていた様々な可能性が広がります。
クラウドファンディングで資金調達をし、英国政府も全面的に応援している国を挙げてのビッグプロジェクトです。

しかし、注目しているのは英国だけではありません。もはや世界中が注目しています。

そんな話題の飛行船ですから、今後も資金不足でプロジェクトが中断することはないと思われます。

製造元の英ハイブリッド・エア・ビークルズ社の発表によると、2回目の飛行実験失敗の原因は、未だ原因解明中とのこと。

しかし、同社によると「課題をクリアして2018年までに『12機製造』の予定」という計画もあるそうです。

原因をしっかり追求して、リベンジのため次回飛行実験が待ち遠しいものです。

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世界最長「空飛ぶおしり」、最終飛行テストへ | ロイター | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
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