2017年5月8日

上場企業の2017年卒大学生の初任給は21万868円、“据え置き”率は2年連続上昇

 労務行政研究所が東証第1部上場企業228社を対象に実施した初任給調査によると、2017年度の大学卒者の初任給は21万868円で、初任給を前年度と同額に「据え置き」した企業は前年度より4.1ポイント上昇の70.2%となり、据え置き率が2年連続で上昇したことが分かった。

 (12072)

 2017年度の新入社員の初任給額は、大学卒で21万868円(前年比0.6%増)、大学院卒修士22万8046円(同0.4%増)、短大卒17万8927円(同0.5%増)、高校卒で16万6231円(同0.6%増)の水準となった。

 初任給の据え置き状況は、「据え置き」が70.2%、「全学歴引き上げ」が29.4%となった。「据え置き」は前年度と比べて4.1ポイント上昇、「全学歴引き上げ」は4.5ポイント低下した。

 据え置き率の推移を見てみると、07・08年度は企業業績の回復や団塊世代の大量退職などで企業の採用意欲が高まったことにより、据え置き率はそれまでよりも低下し、70%前後となった。

 しかし、リーマンショックの影響を受け世界的不況に陥った09年度は一転9割を超え、以降95%前後の高い割合が続いた。

 14年度以降、輸出産業を中心とする企業業績の回復、デフレ脱却に向けた賃上げの政労使合意などから、春闘交渉では大手を中心にベースアップや賃金改善の実施が相次ぎ、初任給も引き上げる企業が増加。15年度の据え置き率は58.7%と、07年度以降では最も低い割合となった。

 16年度に入ると賃上げの勢いは失速し、据え置き率は16年度66.1%、17年度70.2%と2年連続で上昇している。

 製造業の「据え置き」は63.5%、「全学歴引き上げ」は35.7%、非製造業の「据え置き」は78.4%、「全学歴引き上げ」は21.6%となった。

 調査は、3月下旬~4月5日、東証第1部上場企業1904社と、生命保険、新聞、出版でこれに匹敵する大手企業11社を加えた合計1915社のうち、回答のあった228社を集計した。

おすすめの記事

定額残業代制度によるトラブルを防ぐためには

定額残業代制度によるトラブルを防ぐためには
近年、若者を使い捨てにする「ブラック企業」が社会的問題になり、時間外労働に対する割増賃金や労働時間管理などに対する労働基準監督署の監督指導が強化されています。残業代を定額で支払うような制度の留意点について解説します。
5 件

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

日本人材ニュース|人材採用と人材育成の人事専門誌

関連する記事

大卒初任給20万3400円で過去最高

大卒初任給20万3400円で過去最高

 2016年の大卒初任給は前年比0.7%増となる20万3400円で、過去最高額となったことが厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」で分かった。
10月1日現在の大学生の就職内定率75.2%、調査開始以来の最高値を更新

10月1日現在の大学生の就職内定率75.2%、調査開始以来の最高値を更新

 来春卒業予定の大学生の就職内定率が75.2%となったことが分かった。厚生労働省と文部科学省が就職内定状況等を共同で調査し、10月1日現在の状況を取りまとめた。
【新卒採用】新卒紹介やダイレクト・リクルーティングなど、採用手法の多様化進む

【新卒採用】新卒紹介やダイレクト・リクルーティングなど、採用手法の多様化進む

ベネッセi-キャリア 村嶋 孝夫 新卒事業本部 新卒ソリューション事業部 キャリアアドバイザー課 課長
IT関連産業の新卒採用は十分に確保できていない企業が過半数

IT関連産業の新卒採用は十分に確保できていない企業が過半数

 IT関連産業の新卒採用での採用人数について、十分に確保できていないとする企業は51.6%に上り、約半数の企業が十分な採用人数を確保できていないことが経済産業省の調査で分かった。

この記事のキーワード

この記事のライター

編集部 編集部

サイト会員限定記事

セミナー・イベント

プレスリリース