2017年3月22日

大企業の7割、中小企業の5割で恒常的な残業 残業時間の上限設定で仕事の積み残し

 東京商工リサーチの「長時間労働」に関する企業調査によると、大企業の約7割、中小企業の約5割で恒常的な残業が発生している実態が明らかになった。

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 残業が「恒常的にある」と回答した企業は7095社(57.3%)で6割近くを占めた。「時々ある」は4504社(36.4%)で、「ない」と「させない」は764社(6.1%)と1割未満にとどまった。

 企業規模別に見ると、大企業は「恒常的にある」(69.7%)が7割に迫る。中小企業の「恒常的にある」は53.6%だった。

 残業の理由で最も多かったのは「取引先への納期や発注量に対応するため」(37.6%)。次いで「仕事量に対して人手が不足している」(24.7%)、「仕事量に対して時間が不足している」(21.1%)、「日常的なことなので特に理由はない」(7.3%)、「不明」(0.4%)。

 大企業では「仕事量に対して人手が不足している」(30.0%)、「取引先への納期や発注量に対応するため」(28.8%)、「仕事量に対して時間が不足している」(24.7%)。

 中小企業では「取引先への納期や発注量に対応するため」(40.6%)、「仕事量に対して人手が不足している」(22.9%)、「仕事量に対して時間が不足している」(19.8%)。

 中小企業は取引先との関係による理由が大企業を11.8ポイント上回り、残業をしてでも納期(工期)を守って受注先との取引関係を維持するという考え方が強いことがうかがえる。
 残業時間の上限が設定されて現在より労働時間が短縮する場合に予想される影響では「仕事の積み残しが発生する」(28.9%)が最も多く、「受注量(売上高)の減少」(16.0%)、「従業員の賃金低下」(14.1%)が続いた。「影響はない」は11.3%にとどまった。

 大企業、中小企業ともに、最も多いのは「仕事の積み残しが発生する」(大企業31.0%、中小企業28.2%)だが、2、3番目には、大企業は「持ち帰り残業が行われる懸念」(16.7%)、「従業員のモチベーション向上・心身健全化」(13.3%)が入り、中小企業は「受注量(売上高)の減少」(17.6%)、「従業員の賃金低下」(15.1%)が入り、企業規模による違いが見られる。

 残業減少の努力を「している」企業は全体で79.7%と高い割合だが、中小企業では「していない」(14.0%)が大企業の2倍になっている。

 残業削減に取り組んでいない理由では「必要な残業しかしていない」(51.0%)が半数を占め、大企業(44.4%)、中小企業(52.1%)ともに最も多い理由となっている。

 調査は2月14日~24日、インターネットによるアンケート調査を実施し、1万2519社の有効回答を得た(資本金1億円以上を大企業、同1億円未満を中小企業と定義)。

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