2020年6月18日

育児休業からの復帰、メンタルヘルス不調社員の「配転」の留意点

「配転」とは従業員の配置の変更であって、職務内容又は勤務地の場所が相当の長期間にわたって変更されるものを言います。一般に問題となりやすい2つの場面について、裁判例の紹介も交え、人事実務上の留意点などを説明します。

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「配転」とは、従業員の配置の変更であって、職務内容又は勤務地の場所が相当の長期間にわたって変更されるものをいうとされ、一般に、「配転」のうち、同一勤務地内の所属部署の変更は「配置転換」と称され、勤務地の変更は「転勤」と称されます。

 配転命令権の根拠については、通説的考えによれば、労働契約に求められるとされています。他方で、契約上、配転命令権が肯定されるとしても、配転が権利濫用に当たる場合には、無効となります。

 権利濫用の成否については、東亜ペイント事件(最二小判 昭61.7.14 労働判例477号6頁)において、「当該転勤命令につき業務上の必要性が存しない場合又は業務上の必要性が存する場合であつても、当該転勤命令が他の不当な動機・目的をもつてなされたものであるとき若しくは労働者に対し通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせるものであるとき等、特段の事情の存する場合でない限りは、当該転勤命令は権利の濫用になるものではないというべきである。」という判断枠組みが示されており、判例法理として定着しています。

 配転の一般的な説明は以上のとおりです。続いて、問題となりやすい2つの場面について、裁判例の紹介も交え、留意点の説明をしていきたいと思います。
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