2016年9月14日

非正規よりも正社員の採用で人材確保へ、6割以上の事業所が中途採用

 人手不足に対して非正規よりも正社員の採用で人材を確保しようと考えている企業が多いことが、厚生労働省の8月の労働経済動向調査で分かった。

 (10190)

 企業に対して人手不足への対処方法を聞いたところ、過去1年間、今後1年間ともに「正社員等採用・正社員以外からの正社員への登用の増加」が最も多かった(過去1年間:62%、今後1年間:63%)。

 次いで、「臨時、パートタイムの増加」(過去1年間:46%、今後1年間:45%)、「派遣労働者の活用」(過去1年間:37%、今後1年間:34%)と続き、非正規よりも正社員の採用で人材を確保しようと考えている企業が多かった。

 8月1日現在、正社員等の労働者過不足判断D.I.(「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値)は33ポイントとなり、21期連続の不足となった。
 
 10期連続で全ての産業で不足となり、「運輸業、郵便業」(47ポイント)、「医療、福祉」(47ポイント)、「学術研究、専門・技術サービス業」(38ポイント)、「建設業」(37ポイント)、「情報通信業」(35ポイント)など幅広い産業で正社員不足が続いている。

 一方、パートタイムの労働者過不足判断D.I.は31ポイントで、28期連続の不足となった。正社員と同様にすべての産業で不足の状況となっている。

 4~6月に中途採用を実施した事業所は全体の65%。前年同期を2ポイント下回ったものの高い水準が続いている。

 産業別に見ると、「医療、福祉」(89%)、「サービス業」(80%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(77%)、「宿泊業、飲食サービス業」(76%)で割合が特に高かった。最も低い建設業でも52%で半数以上の事業所が中途採用を行った。

 7~9月は58%の事業所が中途採用を予定している。

 8月1日現在の未充足求人がある事業所は全体の51%。産業別に見ると、「医療、福祉」(69%)、「サービス業」(64%)、「宿泊業、飲食サービス業」(57%)、「運輸業、郵便業」(55%)、「卸売業、小売業」(54%)が半数を超えている。

 調査は主要産業の30人規模以上の事業所のうち5835事業所を抽出して実施し、3016事業所から有効回答を得た。
3 件

この記事が気に入ったら
「いいね!」しよう

日本人材ニュース|人材採用と人材育成の人事専門誌

関連する記事

2017年度に正社員の採用予定がある企業64.3%、過去10年で最高

2017年度に正社員の採用予定がある企業64.3%、過去10年で最高

 帝国データバンクの調査によると、2017年度に正社員の採用予定がある企業は6割を超え、過去10年で最高となったことが分かった。
未充足の求人がある事業所が52%、医療・福祉業では74%

未充足の求人がある事業所が52%、医療・福祉業では74%

 未充足の求人がある事業所が52%に上ることが、厚生労働省の11月の労働経済動向調査で分かった。医療・福祉業は7割以上、サービス業や宿泊・飲食サービス業では6割以上となっている。
グローバル人材の新卒採用は増加するも、7割の企業で不足

グローバル人材の新卒採用は増加するも、7割の企業で不足

 グローバル人材の採用は5割の企業で増加しているものの、いまだに約7割の企業が不足していると感じていることが、総務省が発表した「グローバル人材育成の推進に関する政策評価」で明らかとなった。
2018年新卒採用予定者は4学歴で「増加」、目的は“基幹的業務を担う者の確保”

2018年新卒採用予定者は4学歴で「増加」、目的は“基幹的業務を担う者の確保”

 2018年の新卒採用予定者数が前年と比べて「増加」するとした事業所は、学歴別にみて「高校卒」、「大学卒(文科系)」、「大学院卒」、「専修学校卒」の4学歴で2017年5月調査の割合を上回ったことが、厚生労働省の5月の労働経済動向調査で分かった。
ものづくり人材の定着率5割程度、小規模企業ではより深刻

ものづくり人材の定着率5割程度、小規模企業ではより深刻

 新卒採用の技能者や技術者などの“ものづくり人材”が3年後も8割以上定着している企業は半数程度であることが、労働政策研究・研修機構の調査で分かった。

この記事のキーワード

この記事のライター

編集部 編集部

サイト会員限定記事

セミナー・イベント

プレスリリース