2020年10月21日

2020年1~8月の休廃業・解散企業が前年比23.9%増加

 2020年1~8月に全国で休廃業・解散した企業は、前年同期比23.9%増となる3万5816件(速報値)に上っていることが東京商工リサーチの「休廃業・解散企業」動向調査で明らかとなった。このペースが続くと、年間5万3000件を突破し、2000年に調査を開始して以降で最多だった2018年の4万6724件を大幅に上回る可能性が出てきた。

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 2000年に調査を開始してから、休廃業・解散数が最も多かったのは2018年の4万6724件で、2019年は4万3348件(前年比7.2%減)だった。2019年に減少した背景について東京商工リサーチでは「各都道府県の事業承継ネットワークを通じた事業承継診断を含むプッシュ型支援の展開や民間での取り組み強化などが、2019年の休廃業・解散数の押し下げに繋がった」とみている。

 だが、2020年1~8月の休廃業・解散は速報値で3万5816件(前年同期比23.9%増)と、一転して大幅に増加した。東京商工リサーチは「事業承継が円滑に進まない中、2020年2月から感染が拡大した新型コロナウイルスで急激な業績悪化に陥り、先行きが見通せないまま事業継続の意欲を喪失した企業、経営者が増えた」と分析している。

 2020年1~8月に休廃業した3万5816件を産業別でみると、トップはサービス業他の1万1144件(構成比31.1%)だった。

 次いで、建設業が6327件(同17.7%)、小売業が4511件(同12.6%)、製造業が3848件(同10.7%)、卸売業が3414件(同9.5%)と続く。

 増加率でみると、金融・保険業が前年同期比45.9%増(1185件)。以下、建設業の27.9%増、サービス業他の27.4%増、運輸業の22.9%増(595件)と続く。

 休廃業した3万5816件を業種別でみると、母数500件以上で増加率が最も高いのは「金融商品取引業、商品先物取引業」で、2019年1~8月より67.2%増の756件だった。

 次いで、「政治・経済・文化団体」で、2019年1~8月より52.8%増の1813件だった。このうち、1535件を特定非営利活動(NPO)法人が占める。NPO法人は、経営基盤が整っていない法人も多く、コロナ禍が直撃した可能性がある。

 飲食店は、前年同期比13.4%増の1221件だった。
【業種別 「休廃業・解散」増加率 トップ10】(母数500以上)
1位 金融商品取引業、商品先物取引業 67.2%増
2位 政治・経済・文化団体 52.8%増
3位 飲食料品卸売業 41.4%増
4位 専門サービス業 34.1%増
5位 設備工事業 29.8%増
6位 総合工事業 28.7%増
7位 その他の事業サービス業27.7%増
8位 技術サービス業 26.0%増
9位 医療業 25.1%増
10位 職別工事業 25.1%増
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