2016年10月19日

メンタルヘルスの不調で休業者が多いのは“情報通信業”

 過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1カ月以上休業した労働者の割合を産業別に見ると「情報通信業」が1.3%と最も高くなっていることが、厚生労働省が実施した調査で分かった。メンタルヘルス不調で退職した労働者は、「情報通信業」、「宿泊業・飲食サービス業」、「医療・福祉」が0.4%と最も高かった。

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 全産業では、過去1年間にメンタルヘルス不調で連続1カ月以上休業した労働者の割合は0.4%、退職した労働者の割合は0.2%だった。

【産業別 メンタルヘルス不調で連続1カ月以上休業した労働者の割合 トップ5】
1位 情報通信業   1.3%
2位 電気・ガス・熱供給・水道業 0.8%
3位 金融業・保険業 0.6%
   学術研究・専門・技術サービス業 0.6%
5位 複合サービス業 0.5%

 メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は59.7%だった。

 メンタルヘルス対策への取組内容は、「事業所内での相談体制の整備」が44.4%と最も多く、次いで「労働者への教育研修・情報提供」が42.0%、「管理監督者への教育研修・情報提供」が38.6%となっている。

 ストレスチェックを実施した事業所は22.4%と低調だったが、事業所規模別に見ると従業員1000人以上の企業では66.0%、500~999人の企業では53.8%と半数以上に上った。

 ストレスチェックを実施した事業所のうち、事業所が指定した医師等の専門家による面談等を実施した事業所は47.1%となった。そのうち、面談等を実施した労働者の割合が「80%以上100%まで」となった事業所は23.4%だった。

 労働者を対象にした調査では、現在の仕事や職業生活に関することで強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある人は55.7%に上った。

 ストレスの内容は「仕事の質・量」が57.5%と最も多く、次いで「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」が36.4%、「仕事の失敗、責任の発生等」が33.2%となっている。

【ストレスの内容 トップ5】
1位 仕事の質・量 57.5%
2位 対人関係(セクハラ・パワハラを含む) 36.4%
3位 仕事の失敗、責任の発生等 33.2%
4位 役割・地位の変更等(昇進、昇格、配置転換等) 23.9%
5位 会社の将来性 20.3%

 調査は、2016年10月31日現在、常用労働者を10人以上雇用する民営事業所のうちから 無作為に抽出した約1万4000事業所と当該事業所に雇用される常用労働者、受け入れた派遣労働者のうちから無作為に抽出した約1万8000人を対象とし、それぞれ9223事業所、1万335人から有効回答を得た。

雇用管理の法律相談「メンタルヘルス不調社員に対する休職命令と自然退職」

雇用管理の法律相談「メンタルヘルス不調社員に対する休職命令と自然退職」
「勤怠が乱れている」「勤務態度が不良の社員がいる」「勤務成績が著しく悪い社員がいる」などの悩みは、多かれ少なかれ、どの企業においても抱えていると思います。近年、企業からの相談で増えているのは、このような問題社員に精神的な不調が疑われるというケースです。
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