2017年6月20日

約8割の経営者が景気拡大を予測、現時点で人手不足の企業は過半数

 約8割の経営者が2017年後半(7~12月)の景気は緩やかに拡大していくと予測していることが、経済同友会が四半期ごとに実施している景気定点観測アンケート調査で分かった。

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 経営者に対して景気の現状についての判断を聞いたところ、「拡大」(1.9%)、「緩やかに拡大」(77.4%)、「横ばい」(19.3%)、「緩やかに後退」(1.4%)となった。

 「緩やかに拡大」が2017年3月調査55.7%から6月調査77.4%と4期連続で増加し、「横ばい」が同41.6%から同19.3%と3期連続で減少した。

 今後6カ月の景気見通しについては、「拡大」(2.4%)、「緩やかに拡大」(77.8%)、「横ばい」(18.4%)、「緩やかに後退」(0.9%)となった。

 景気が拡大していく根拠を聞いたところ、「設備投資の増加」(61.3%)、「輸出の増加」(36.3%)、「個人消費の増加」(26.5%)が多く挙がった。

 特に「設備投資の増加」は2016年12月調査で29.8%、2017年3月調査で42.0%、2017年6月で61.3%と3期連続で大きくポイントを伸ばした。

 半年後(12月末時点)の対ドル円相場の予想は「110~115円未満」(59.6%)、株価の予想は「2万円台」(47.6%)が最も多い。
 現時点での自社の人手不足の状況について聞いたところ、不足している(「かなり不足している」+「不足している」+「どちらかといえば不足している」)が過半数を超えた(50.7%)。

 製造業では「不足している」は44.6%、非製造業では「不足している」は53.7%となった。

 人手不足が与える事業・経営への影響が「深刻である」(「かなり深刻である」+「深刻である」+「どちらかといえば深刻である」)は不足感よりは低い(43.3%)。

 人手不足の職種は、製造業では「専門的・技術的職業」(46.4%)、「生産」(32.1%)、「輸送・機械の運転者」(7.1%)、「建設・建築関連」(7.1%)の順に回答が多い。

 非製造業では「専門的・技術的職業」(38.4%)、「営業・販売」(21.9%)、「対個人サービス」(12.3%)の順に回答が多い。

 また、人手不足によって生じた事業・経営の影響は、専門的・技術的職業では「業務外注による費用増加」「ニーズに応えきれず機会損失が発生」「生産工程のIoT化やロボット化が遅延」などの声があがった。

 営業・販売では「既存従業員の残業増」「新規案件への対応力低下」など、生産では「生産変動への対応がスムーズにできない」「夜間交代勤務体制の維持」「ものづくり力の低下」など、輸送・機械の運転者では「稼働台数の減少」「輸送品質の低下」「新たな採用が困難」などの声があがった。

 このような中長期的な労働力不足の解決に向けての取り組みは、「働き方改革の推進」(64.8%)、「女性の活躍推進」(48.2%)、「AIやロボットの活用」(31.1%)などとなった。

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