人材採用

2022年度の新入社員の就職活動は“順調だった”が6割弱、前年度比8.5ポイント増

2022年度の新入社員の6割弱が、就職活動は順調だったと回答していることが、東京商工会議所(東京・千代田、三村明夫会頭)の「2022年度 新入社員意識調査」で明らかとなった。

就職

新入社員を対象に、就職活動が順調だったかを聞くと、「順調だった」、「ほぼ順調だった」と回答した割合の合計は58.4%となり、2021年度調査(49.9%)と比べて8.5ポイント増加した。

近況について東京商工会議所では、「2018年度調査(55.9%)、2019年度調査(58.8%)と比べても、就職活動の“順調さ”はコロナ禍以前の状況に戻っていることがうかがえる」とした。

【就職活動が「順調だった」、「ほぼ順調だった」の割合合計】
2022年度 58.4%
2021年度 49.9%
2019年度 58.8%
2018年度 55.9%
2017年度 57.9%

大学卒を対象に文理別にみると、大学(文系)卒、大学(理系)卒ともに「順調だった」、「ほぼ順調だった」と回答した割合の合計は、2021年度調査と比べて増加した。

大学(文系)卒は2021年度調査と比べて4.5ポイントの増加であったが、大学(理系)卒では15.9ポイント増加した。

【大学(文系)卒 就職活動が「順調だった」、「ほぼ順調だった」の割合合計】
2022年度 46.5%
2021年度 42.0%
2019年度 48.1%
2018年度 43.0%
2017年度 48.4%

【大学(理系)卒 就職活動が「順調だった」、「ほぼ順調だった」の割合合計】
2022年度 59.7%
2021年度 43.8%
2019年度 56.0%
2018年度 50.0%
2017年度 54.1%

大学卒学生の平均内定企業数は、2021年度調査では2019年度調査と比べて大学(文系)卒、大学(理系)卒ともに減少したが、2022年度調査では2021年度調査と比べて大学(文系)卒、大学(理系)卒ともに増加に転じた。

【大学卒 平均内定企業数】
     (文系、 理系)
2022年度 2.01社、1.93社
2021年度 1.82社、1.67社
2019年度 2.11社、1.91社
2018年度 2.03社、1.80社
2017年度 2.10社、1.71社

オンラインによる就職活動でよかったことを聞くと、「移動時間が短縮できた」(55.6%)、「費用(スーツ代・交通費など)が少なくて済んだ」(44.8%)などが上位となった。

オンラインによる就職活動の問題点について東京商工会議所では「“会社について知りたい情報が入手しやすかった”(6.1%)や“企業の担当者へ質問がしやすかった”(4.6%)は少数にとどまることから、情報入手の面で課題がある」と指摘する。

【オンラインによる就職活動でよかったこと】(複数回答、回答は3つまで】
移動時間が短縮できた 55.6%
費用(スーツ代・交通費など)が少なくて済んだ 44.8%
多くの企業の話を聞くことができた       43.8%
説明会や面接の日程・時間の調整がしやすかった 42.3%
会社について知りたい情報が入手しやすかった  6.1%
企業の担当者へ質問がしやすかった       4.6%
学校の支援が手厚かった 1.9%
その他 0.4%
オンラインでの採用活動はなかった 19.6%

今の会社でいつまで働きたいかを聞くと、「定年まで」が23.8%となり、2021年度調査と比べて5.5ポイント減少した。

10年前の2012年度調査と比較すると、「定年まで」は12.4ポイント減少(2012年度36.2%→2022年度23.8%)し、「チャンスがあれば転職」、「将来は独立」と回答した割合の合計は7.2ポイント増加(2012年度18.3%→2022年度25.5%)となり、東京商工会議所では「新入社員の意識が変化したことがうかがえる」とした。

【2022年度 今の会社でいつまで働きたいか】
定年まで       23.8%
チャンスがあれば転職 18.6%
将来は独立      6.9%
時期をみて退職    3.2%
とくに考えていない  44.7%

調査は、2022年3月30日~4月12日、東京商工会議所 研修センター主催の「新入社員ビジネス基礎講座」の受講者1010人を対象にWebアンケートシステムを利用して実施し、967人の回答を得た。(調査結果における構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならない)

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