調査・統計

事業継続計画を策定している企業は17.7%、想定リスクはサイバー攻撃や物流網の混乱が急増

事業継続計画を策定している企業は17.7%となっており、そこで想定しているリスクはサイバー攻撃や物流網の混乱が急増していることが、帝国データバンクの「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査」で明らかとなった。

自社における事業継続計画(以下、BCP)の策定状況について尋ねたところ、「策定している」企業の割合(以下、BCP策定率)は17.7%となり、前年(2021年5月)から0.1ポイント増加した。

また、BCPに対して「策定意向あり」(「策定している」、「現在、策定中」、「策定を検討している」の合計)とする企業は49.9%(前年比0.3ポイント増)となった。BCP を「策定していない」企業は42.1%(同0.4ポイント減)だった。

企業BCPを策定している割合を規模別でみると、2022年は「大企業」が33.7%(同1.7ポイント増)、「中小企業」が14.7%(同横ばい)となった。「大企業」は、BCP策定率が年々上昇している一方、「中小企業」は低位にとどまっている。

さらに、「中小企業」でBCPを「策定していない」企業は45.5%、特に「中小企業」のうち「小規模企業」 54.7%と半数を超える。

【事業継続計画(BCP)の策定状況】
策定している    17.7%(前年調査17.6%)
現在、策定中    7.6%(同7.9%)
策定を検討している 24.6%(同24.1%)
策定していない   42.1%(同42.5%)
分からない     8.0%(同8.0%)

BCPを「策定意向あり」(「策定している」、「現在、策定中」、「策定を検討している」の合計、以下同)とする企業に対して、どのようなリスクによって事業の継続が困難になると想定しているか聞くと、地震や風水害、噴火などの「自然災害」が71.0%となり、2017年から6年連続で最も高くなった(複数回答)。

前年との比較では、新型コロナウイルスなど「感染症」(53.5%、前年比6.9ポイント減)が低下した一方、「情報セキュリティ上のリスク」(39.6%、同6.7ポイント増)、「物流の混乱」(30.4%、同5.0ポイント増)、「戦争やテロ」(19.0%、同6.0ポイント増)が大幅に上昇した。

【事業の継続が困難になると想定しているリスク トップ10】
1位 自然災害 71.0%
2位 感染症(インフルエンザ、新型ウイルス、SARSなど) 53.5%
3位 情報セキュリティ上のリスク 39.6%
4位 設備の故障 37.6%
5位 火災・爆発事故 32.9%
6位 自社業務管理システムの不具合・故障 30.4%
6位 物流の混乱 30.4%
8位 情報漏えいやコンプライアンス違反の発生 28.9%
9位 取引先の倒産 26.3%
10位 取引先の被災 26.1%

BCPを「策定意向あり」とする企業に対して、事業が中断するリスクに備えて実施あるいは検討している内容を聞くと、「従業員の安否確認手段の整備」が66.6%で最も高く、同様の設問を尋ねている2017年から6年連続でトップとなった。

想定するリスクとして「情報セキュリティ上のリスク」が前年から上昇したのと同様に、リスクへの備えも「情報システムのバックアップ」(58.7%、同3.3ポイント増)が上昇した。

また、「調達先・仕入先の分散」(38.1%、同3.0ポイント増)、「予備在庫の確保」(15.1%、同1.6ポイント増)など、サプライチェーンの安定に資する取り組みも前年から上昇している。

実施・検討内容の動向について帝国データバンクでは「“従業員や設備などの経営資源を守る取り組み”は、多くの企業で実施・検討されている一方、“経営資源が不足する場合は代替する”取り組みは低い割合にとどまっている」と指摘する。

【事業中断リスクに備えた実施・検討内容 トップ5】(複数回答)
1位 従業員の安否確認手段の整備 66.6%
2位 情報システムのバックアップ 58.7%
3位 緊急時の指揮・命令系統の構築 43.9%
4位 災害保険への加入 38.9%
5位 調達先・仕入先の分散 38.1%

調査は、2021年5月18日~31日、全国2万5141社を対象に実施し、1万1605社の有効回答を得た。

インソース
エナジード

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