人材採用

8月の転職求人数は前年同月比35.0%減、転職希望者数は同9.8%増 パーソルキャリア調べ

 パーソルキャリアがまとめた「doda転職求人倍率レポート」によると、8月の転職求人数は前月比5.9%減、前年同月比35.3%減となった。転職希望者数は前月比8.1%減、前年同月比9.8%増だった。

 転職求人倍率は前月比0.04ポイント増、前年同月比1.14ポイント減の1.65倍だった。

 8月の状況についてパーソルキャリアは、「求人数は、前月に引き続き新型コロナウイルスの感染拡大で先行きが見えない中、採用活動を再度縮小・一時停止する企業が増え、前月から減少傾向となった」と分析した。

 一方で、「転職希望者数は毎年8月のお盆の時期に減少する傾向があり、今年度も同様の傾向が見られたが、減少の程度は緩やかだった。これは新型コロナウイルスの流行が再び広がりを見せ、各都道府県が独自の緊急事態宣言を発出したり、帰省自粛を求めたりしたことにより、在宅時間が増加したことが一因」とみている。

 業種別にみると、求人数の前月比は8業種(その他を含まない)すべてで減少した。最も落ち込みが少なかったのは、「IT・通信」(同2.7%減)。

 「IT・通信」では、IoTなどの先端技術を活用した企業のデジタルトランスフォーメーション関連の求人や、出社制限を行っている企業でフルリモート可の求人が増加する動きが見られた。

【業種別 求人数増加率(前月比)】
IT・通信  2.7%減
小売・外食 4.0%減
メーカー  4.6%減
サービス  5.9%減
メディカル 7.0%減
メディア  8.1%減
商社・流通 9.7%減
金融    13.5%減

その他   30.0%減

 職種別では、求人数の前月比は11職種すべてで減少した。最も落ち込みが少なかったのは、「技術系(メディカル)」(同1.8%減)。

 「技術系(メディカル)」では、臨床検査機器や臨床検査試薬メーカーでの募集が新しく始まるなど、新型コロナウイルス関連の求人の増加が見られた。

【職種別 求人数増加率(前月比)】
技術系(メディカル)1.8%減
技術系(化学・食品)2.6%減
クリエイティブ系  2.6%減
企画・管理系    3.1%減
技術系(IT・通信) 3.4%減
技術系(建築・土木)3.8%減
専門職       4.2%減
販売・サービス系  4.2%減
事務・アシスタント系6.7%減
技術系(電気・機械)7.5%減
営業系       13.5%減

 9月以降の転職市場についてパーソルキャリアでは、「引き続き新型コロナウイルス感染症の影響などから、採用計画の見直しや人員整理を進める企業が増えると予想される。一方、中国の景気が徐々に回復していることを背景に、自動車業界や半導体業界などでは、採用活動を再開する企業も増えている」とみている。

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