ライフ

事業所内保育施設を見つける5つの方法

認可保育園などが不足し、待機児童が増加する中で、民間企業が独自に事業所近隣に保育所や託児所を併設する、いわゆる事業所内保育施設を開設するケースがあります。どのような種類があるのでしょうか。そして、私たちは、保育施設を持つ企業をどのように探せば良いのでしょうか。

なぜ事業所内保育施設が増えているのか

保育施設の不足や共働き世帯の増加などにより、申請したのにもかかわらず、認可保育所へ入ることができずに入所待ちをしている子供の数、いわゆる待機児童数は、全国で23,167人(2015年4月1日時点、厚生労働省発表による)といわれています。

しかし、希望する保育所などに入所することができずに、やむをえず認可外保育施設などに入りながら待機している児童の人数はカウントされないなど、自治体によってばらつきがあることもあり、実際にはもっと多いとの指摘もあります。

育児と仕事を両立させたいと願っているにもかかわらず、子供を預けることができないことで、職場復帰を断念せざるを得ない人が多いという現状は、人材の有効活用の面からも、経済の活性化の面からも、長期的に見れば、国力の低下を招くことにつながりかねません。

そのような中、女性の職場復帰の支援や人材の確保につなげる取組みの一環として、また、CSR(企業の社会的責任)の観点から、事業所内保育施設を設置しようという動きがあります。どのような施設があるのでしょうか。

事業所内保育施設の種類は主に3つある

事業所内保育施設は、ほとんどが認可外です。運営を自社で行う場合や外部に委託する企業などがありますが、その種類は大きく3つに分類されます。
(1)企業が単独で保育施設を設置する事例
住友商事は、2008年に「住友商事チャイルドケア『トリトン すくすくスクエア』」を同社の本社ビルに隣接する商業施設内に設置しました。

定員は28名、利用できるのは同社グループ社員です。0歳児から5歳児までを対象としていますが、スポットの利用も可能だそうです。運営は外部企業に委託しています(同社ホームページによる)。

比較的新しい事例として、JFEエンジニアリングが2012年9月より運営を始めた事業所内保育施設、「こどもの森」が挙げられます。

保育時間は同社の就業時間に合わせ、7時30分~18時30分まで(延長保育あり)、定員は37名です(同社ホームページによる)。ほとんどの社員が通勤で駅を利用するJR鶴見駅の駅ビルの中に設置しています。
(2)保育施設を複数の企業が共同で利用
地域に集積する複数の企業が、その従業員向けに共同で保育施設を設置するケースです。

共同での利用となるため、その開設や運営費の1社あたりの負担を低減することができることが企業にとっては大きな魅力となっています。

最近は、行政と複数の企業が連携し、共同で運営する動きも出てきました。
(3)職場と同じ場所で子供の世話をする
埼玉県川口市のショッピングモールに、子連れで働ける場所が開設されました。職場で働く親は、ガラス越しに、キッズスペースで遊ぶ子供の姿を見ながら仕事ができるという、新しい働き方を実現しています。

株式会社ママスクエアが運営するこの方式は、法人企業から請負った電話営業やデータ入力などの業務を、同社のスタッフが行い、その一方で、休憩時間などに自分の子供の面倒を見ることができるという仕組みです。

併設されているのは、子供の遊び場で、保育施設ではありません。そのため、食事やおむつ替えなど、子供の面倒は、仕事の合間に親が行います。

事業所内保育施設のメリット、デメリット

これらの保育施設の存在は、企業にとっては、大切な人材の流出を防ぐ手助けにもなりますし、人手不足の折、将来の優秀な人材の獲得にもつなげられるなどのメリットがあります。

一方、従業員も勤務先に保育施設があれば、「保活」に労力をかける必要がなくなります。加えて、これらの施設の保育時間は、会社の就業時間を考慮したものになっていることや、物理的に職場に近いことから、休憩時間中に子供の様子を見に行くことも可能で、安心して仕事に取組むことができるという環境があります。さらに、出産後のブランクを少なくすることもできるでしょう。

しかし、こうした施設の多くは、ビルの中に設置されていることから、子供の屋外で遊ぶ時間や機会が少なくなり、十分な運動量を確保しづらいという問題や、幼い子供を大人と同じ通勤ラッシュの中、長時間移動させなければならないという課題があります。

何れにせよ、それぞれにメリット・デメリットはありますが、これらの施設は、行政だけでは解決できない慢性的な保育施設の不足を補うものとして、期待が寄せられ、重要な役割を担っています。

それでは、これら保育所付きの企業を、どのように探せば良いのでしょうか。

採用サイト制作サービス 採用アクセル
経営者JP

⼈事部⻑向け専⾨誌

⼈事部⻑向け専⾨誌
TOP