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新しい働き方「ノマドワーカー」とは?メリットとデメリット4選ずつ紹介

ノマドワーカーという言葉をご存知ですか?
日本では近年、東京オリンピックに向けてテレワークを普及するなど、働き方改革が進んでいます。

ノマドワーカーとは、このように働き方改革が話題になっている日本で注目されつつある働き方のひとつです。いったいどんな働き方なのか、メリットやデメリットはあるのか。話題のノマドワーカーの実態について、詳しくご説明いたします!

~この記事のまとめ~

  • ノマドワーカーとは、職場が固定されていない人達を指す
    • フリーランスは組織に属さない個人事業主や経営者。雇用形態を表現する言葉。フリーランスの中にはノマドワーカーは多い
    • ノマドワーカーはただ職場がオフィス以外にもある人を指すので普通の会社員なども含まれる
  • メリット
    • 好きな場所で
    • 効率的
    • ストレスフリーで働ける
  • デメリット
    • 周囲のノイズや遅いネット回線によって業務に支障が出るリスク
    • 自己管理能力や集中力が高くないと不向きである
  • 条件さえ揃えばノマドワーカーになるのは難しくない

ノマドワーカーとは?

「ノマドワーカー」という言葉を聞いたことがありますか?簡単に説明すると、ノマドワーカーとはノートパソコンやスマートフォン、タブレットなどを使用して、オフィス以外の場所で仕事をする人のことを指します。

もともとは英語で「遊牧民」という意味をあらわす「Nomad(ノマド)」からきているのだそう。日本では2009年頃からノマドワーカーという言葉が浸透し始めました。現在では以前に比べ知名度も高まり、その働き方に注目が集まっています。

遊牧民のように仕事場をころころと変える働き方なので、1人で仕事を完結できたりネット環境とPCさえあればできる職種の人がノマドワーカーには多いです。

フリーランスとノマドワーカーの違いってなに?

よくフリーランスとの違いがわからないという声も挙がるため、まずフリーランスとノマドワーカーの違いについて説明しておきます。

そもそもフリーランスとは、法令上の用語ではないため、文脈によって意味が異なります。ただ多くの場合は無店舗で、雇人もいない自営業主や一人社長のことを指し、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る人達のことを言います。

-参考:厚生労働省フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン

簡単に言えばフリーランスとは単に組織に属さず個人で仕事を請け負っているような雇用形態や、そうした働き方の人のことです。フリーランサーの中にはノマドワーカーや小規模経営者も含まれるというわけです。

逆に、ノマドワーカーは仕事場を転々としている人を指すだけなので、デザイナーやエンジニアとして組織に属しているような人も該当しています。すなわちノマドワーカーといっても必ずしもフリーランスではない、ということです。


ノマドワーカーのメリット

ノマドワーカーのメリットを挙げるとしたら以下の4点が大きいです。

  1. 好きな場所で仕事ができる
  2. 時間を有効活用できる
  3. オフィス特有の、組織や人間関係のストレスは軽減しやすい
  4. 通勤やオフィス賃料、スーツといった経費の削減

以下で、1つずつ詳しくご説明します。

メリット①好きな場所で仕事ができる

ノマドワーカーの最大のメリットと言っても過言ではないのが、自由な場所で働ける、というものです。

好きな場所で仕事ができるのはかなりストレスフリーです。

一般的な社会人であれば通勤やオフィスでの作業などによって必ず何かしらのストレスがかかります。通勤電車のストレスは言わずもがなです。オフィスでは音楽などを聞きながら、リラックスした姿勢で作業をするのも憚られるでしょう。

しかしノマドワーカーなら好きな場所で、言ってしまえば海外にいても仕事ができます。

一日中同じ風景を見るのが退屈な人も場所を変えることでいい刺激を受けられるでしょうし、アイデアやクリエイティブな発想がしやすくなります。(参考文献:北海道大学オフィス空間のデザイン研究のレビュー : 知的創造性に着目したオフィス空間のデザインをめぐって)

ひらめき クリエイティブ 創造性 電球

仕事をする人が活動に合わせて自由に仕事場所を移動できるというのは非常に大きなメリットであり、特にクリエイティブ系の職種において生産性の向上が期待できます。(参考文献:東京大学活動に合わせた職場環境の選択が個人と組織にもたらす影響 ─ Activity Based Working/Office とクリエイティビティ)

また、カフェなどの仕事場においては周りに話しかけてくる同僚などがいないため、集中力を継続させやすいという側面もあるでしょう。

仕事をする環境を普段と変えることは、仕事へのモチベーション維持にも役立ちます。常に最高の状態で仕事に向き合うことで、最高のものができあがるという結果にもつながりやすいでしょう。

メリット②時間や労力を有効活用できる

ノマドワーカーのメリット2つ目は、”出社・通勤の必要がないことからその分時間を有効活用できる”点です。

もちろん家以外で仕事をする場合、仕事場所は確保する必要があるため、レンタルオフィスやカフェに移動する必要はあります。しかし軽食やコーヒーを飲むといった用途以外にもそのまま店に滞在して仕事をできるという意味ではオフィスワーカーより時間効率はよいでしょう。

また、ノマドワーカーの多くは、突然他の用事が入ったり仕事をする気分でなくなった際にもすぐに仕事を中断することができるため、集中できる時に集中し、効率的に時間を使えます

時間に縛られずに仕事ができれば、プライベートとのバランスをとることもでき、有意義に時間を使えることにもつながります。

ノマドワーカーは、働く場所/時間を自分で選択する自由があり、仕事を自分のペースで進められるため、仕事の負担を少なくすることができるのです。

メリット③オフィス特有の、組織や人間関係のストレスは軽減しやすい

ノマドワーカー3つ目のメリットは、オフィス出社特有のストレスからは解放されている、ということです。

オフィスに出社する必要があるビジネスマンは様々なストレスに見舞われています。オフィスの温度や湿度、空気や明るさといった物理的要因によるストレスもあれば、周囲からの視線や職場の雰囲気からくるストレスもあります。

特に上司からの視線や、進捗状況の確認を目的とした声掛けには大きなストレスを感じている方が多いようです。

ノマドワーカーであれば出社する必要がないため、職場環境における人間関係といった悩みはなく、ストレスフリーです。

ストレスのほとんどは人間関係からくるものだ、という言説もあるため、人間関係のストレスがほぼないことはノマドワーカーの大きなメリットと言えるでしょう。

メリット④通勤やオフィス賃料、スーツといった経費の削減

ノマドワーカーの4つめのメリットが、コストの削減です。

そもそもオフィスに出社する必要がなければ会社や事業主がオフィスを用意する必要もなくなり、賃料のコストダウンが見込めます。企業側からすればこれは非常にありがたいことですし、労働者(ここではノマドワーカー)がフリーランスであっても同様にコストダウンの観点からメリットでしょう。

また、通常のオフィスでは、スーツでの出勤をはじめ、周りに不快感を与えないための身だしなみなど、服装に気を遣わなければならないことはたくさんあるでしょう。その点、自宅や近くのカフェでも仕事が可能なノマドワーカーなら、普段着で気軽に仕事が始められます

さらに、毎朝の通勤電車を利用する必要もなくなり、職場に行くまでの交通費(や時間)を削減することが可能です。オフィスに縛られないノマドワーカーの働き方は、費用の面でも節約につながることがうかがえます。


ノマドワーカーのデメリット

ノマドワーカーという働き方にももちろんデメリットが存在します。ここではデメリットを4つ挙げます。

  1. 職場環境から、悪影響を被る可能性がある
  2. 自己管理能力が求められる
  3. コミュニケーションが活字ベースがゆえに困ることもある
  4. ネットやPCが無いと何もできない

以下で1つずつ詳しく説明していきます。

デメリット①職場環境から悪影響を被る可能性がある

ノマドワーカーは好きな場所で働くことができますが、逆にそれが原因でデメリットを被ることもあります。ここで挙げるデメリットはメリットと表裏一体でもあります。

  • 働く場所を確保するためのコスト、そもそも場所を確保できない可能性
  • セキュリティリスクが伴う
  • カフェでのWi-Fi環境といったインターネット環境の影響
  • 周りにいる人の仕草や雑音、店員からの視線で気が散ってしまうことも
  • ミーティングの場所には気を使う必要がある

職場環境によるデメリット5つについて、以下で1つずつ紹介致します。

働く場所を確保するためのコスト、そもそも場所を確保できない可能性

オフィスを用意する必要はないものの、自宅以外で作業をする場合、カフェやファミレスでの飲食費や席代は支払う必要があります。ミーティングなどでレンタルオフィスを借りる必要がある場合にはより高い費用がかかることになります。こうした費用は経費では落ちないことが多いので(フリーランスであれば別)、職場の確保にコストがかかるというのはデメリットといえるでしょう。

ただ日常的にコーヒーをカフェで飲む方やより集中できる環境のための投資と考えられる方、そもそも在宅ワークが多い方からすると、大きなデメリットではないと捉えられるでしょう。

また、働く場所の候補(カフェやコワーキングスペース)が混んでいて利用できないとなると、仕事をする場所が限られてしまい、結果的に作業ができないといったリスクも孕んでいます。

セキュリティリスクが伴う

ノマドワーカーはカフェなどの環境で働くことが多いことが起因して、セキュリティリスクが伴ってきます。カフェでの仕事中であれば、背後から画面をのぞかれたり、トイレで席を離れる際にUSBやPC本体が持ち去られるといったリスクがあります。

顧客情報がPCに保管されていてそのPCが公共の場に置かれている場合は、情報が持ち出されないよう細心の注意をする必要があります。

またカフェなどの公共のフリーWiFiには通信傍受の危険性などがあるため、安易に接続するのも御法度です。セキュリティの観点からするとポケットWi-Fiなどを用意する必要があるのです。

カフェでのWi-Fi環境といったインターネット環境の影響

インターネット環境が悪いと、それだけで仕事の進捗に悪影響を及ぼします。ネット環境の悪いカフェでは仕事が捗らず、集中力も切れてしまいます。

そもそも上述のように、カフェのWi-Fiといった公共のフリーWi-FiなどはセキュリティリスクがありますのでポケットWifiなどを用意するなどの対策が重要です。

周りにいる人の仕草や雑音、店員からの視線で気が散ってしまうことも

カフェやコワーキングスペースで作業をしている際、周囲にいる人の仕草や会話、行動に気が散ってしまい、集中できないこともあります。

オフィスに出社しないことで人間関係のストレスなどからは解放される反面、周囲に声の大きい人や目立つ行動をとる人がいると集中力が削がれてしまうといったリスクが発生してしまうのです。

また、カフェやファミレスにおいては、店員や利用者から邪魔者扱いされることもあります。周りから「こいつうざいな…」と思われてしまうと非常に居心地が悪くなるでしょう。

コーヒーを1つ頼んだだけで何時間も居座るのはお店にも迷惑ですから基本的にNGです。

また、店内が混んできたら退店するといったマナーも意識しておかなければ、出禁になるといった可能性もありますので注意しましょう。

ミーティングの場所には気を使わなければならない

ノマドワーカーが他人と会議をする際、周囲の雑音が少ない環境を選択する必要があります。カフェなどはうるさく、またクライアントとの機密情報が駄々洩れであるという観点からもNGです。

レンタルオフィスや専用の会議ブースを用意する必要があり、コストや手間はどうしてもかかってしまいます。

デメリット②自己管理能力が求められる

ノマドワーカーのデメリット2つ目は、”自己管理能力が必要である”、です。

ノマドワーカーは自由な場所で働くことができる反面、その場所ですぐ集中できないといけません。

どこでも仕事ができるという一種の安心感は、仕事とプライベートの境界を曖昧にすることに繋がり、結果的に仕事のオンオフの切り替えが下手になりうるのです。

このせいでダラダラ作業をしてしまい、効率が下がって、時給換算してみたら非常に低くなっていたりすることになりかねません。

こうしたリスクを回避しつつ、仕事をすると決めた環境でしっかりと成果を上げることがノマドワーカーには求められるため、自己管理能力がないと仕事ができないです。

一般人は出社さえすれば、基本的には上司のマネジメントのもと、環境や周囲の雰囲気に合わせているだけでも自ずとモチベーションも湧いてくる場面もありますが、ノマドワーカーは自分でその機会を作り出す必要があるため大変です。

デメリット③コミュニケーションツールが活字ベースがゆえに困ることもある

メール PC

ノマドワーカーは出社せずに自由な場所で働くという特性上、同僚やクライアントとのコミュニケーションはメールやチャットを用います。

電話をする機会も少なからずあるでしょうが、対面となるとかなり少ないかと思われます。

そうなると、ほとんどの意思疎通は文字媒体で行うことになるため、文章構成力や的確に伝えたいことを言語化する能力がないと困ることになります。

対面であれば細かい意思疎通も可能なことが、文字となると全くできないといった事態になりうるため、文字によるコミュニケーションに起因したアクシデントやトラブルが発生する可能性があるのはデメリットの1つでしょう。

デメリット④ネットやPCがないと何もできない

ノマドワーカーの4つ目のデメリットは、インターネット環境やPCがなければ何もできないという点です。

日本 ネットワーク インターネット ネット

ただこれは、一般的な会社員も出社しなければ仕事ができないという意味でノマドワーカーに限った話ではなく、デメリットとは呼べないかも知れません。

とは言え会社に通っている方は設備や備品に問題があってもすぐに代替品が使えたり、経費で修理などができます。

それに比べるとノマドワーカーはその場に1人しかいないことがほとんどであり、ネットやPCが使えなくなると全く仕事が進まなくなる可能性が高いです。

よって会社員と比べると、相対的に備品故障や環境不備のリスクが高いと言えます。


ノマドワーカーの具体的な職種

場所に縛られずに自由に移動しながら働くノマドワーカーというと、どんな職種が思い浮かびますか?一体何してるのか、気になる方も多いでしょう。

彼らは基本的に個人の裁量に任せて業務に就いています。業務内容の特徴としては、仕事の成果を定量的に図れる全てオンラインで完結できるといったことが挙げられます。

ノマドワーカーに向いている職種を挙げてみます。

  • エンジニア
  • デザイナー
  • ライター
  • 事務職、カスタマーサポート
  • コンサルタント
  • 動画編集者
  • ブロガー、アフィリエイター
  • 外回りを中心に行う営業マン
  • 経営者、管理職

実際にノマドワーカーとして働いている人は、Webライターやデザイナー、ブロガーなどのIT系だけでなく、各種コンサルタントや経営者、営業マンなど私たちが思っているよりもたくさんのジャンルで活躍しています。

ここに挙げた職種に当てはまる方で、ノマドワーカーのような働き方に興味があれば、一度会社や周囲に相談してみて、ノマドワーカーになるのを検討してみましょう。


ノマドワーカーの年収は?

一万円 諭吉 札束 給料 お金

ここまでノマドワーカーについて取り上げてきましたが、ではその年収は一体どれぐらいなのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。

ただ残念ながら”ノマドワーカー”という働き方に着目して、きちんと年収のデータをとった調査は今のところ無いようです。

参考までに、フリーランスの平均年収をここでは紹介致します(フリーランスの多くはノマドワーカーとして働いているため多少の参考にはなる)。

フリーランス フリーランス白書2020 一般社会人 フルタイム勤務 月間就業時間 140時間以上 年収 データ
フリーランス白書2020 一般社会人のフルタイム勤務月間就業時間140時間以上のデータ

年収別では、年収400万円未満が30.4%、年収400万~800万未満が38.1%、年収800万円以上が29.7%となります。

フリーランス白書2020 一般社会人のフルタイム勤務に近い月間就業時間140時間以上のフリーランスの年収データ

フリーランスにおいては、年収800万以上の群ではエンジニア・技術開発系などの開発系、コンサルティング系といった職種が多数を占めており、専門知識を有していたりスキルがあれば稼げることがわかります。


ノマドワーカーになるには?

PC 電卓 地球 ネット ペン

ここまでノマドワーカーの特徴について様々な観点から紹介してきましたが、以下では、実際にノマドワーカーになるためにはどうすればよいかを述べていきます。

ノマドワーカーになるための4つの最低条件

  1. ネット環境とPCが用意できている
  2. ノマドワークできる仕事内容、職種である
  3. 自己管理能力
  4. どんな場所でも集中できる力

ノマドワーカーになるうえでは、自宅だけでなく、カフェやファミレス、コワーキングスペース、インターネットカフェなど様々な場所で働けるようになっておくことが大事です。(というか自宅で勤務できるようになるだけだとそれはただの在宅ワーカーなので、ノマドワーカーの定義とは異なります。)

ノマドワーカーとして仕事場を転々としたいなら、まず前提としてそれが許される職場なのか、それができる職種・仕事内容なのかを吟味する必要があります。

あとは周囲の環境に影響を受けず、自分のペースで集中して業務を遂行できさえすれば、ノマドワーカーとしての第一歩は確実に踏み出せるでしょう。


まとめ

ノマドワーカーは自宅やカフェ、時には新幹線などをオフィスとして、さまざまな場所で働いています。

自分の技術を磨くことでが商売にもつながるので、仕事の空き時間はスキルアップのための勉強をしているという方も。

どんな一日を送っているか、収入はどのくらいかなど、ノマドワーカーの現実は職業やライフスタイルによってまったく異なるのが一般的です。

働き方の選択肢を増やすノマドワーカー

働き方改革や少子化が問題になっている日本。ノマドワーカーを普及させることで、子育てがしやすい環境を作り出すことも可能になります。

今回ノマドワーカーとはどんなものか初めて知ったという方も、以前から知っていた方も、さらに興味を持っていただけたのではないでしょうか?

ノマドワーカーについての情報を得るうえで、この記事が少しでも参考になっていれば幸いです。

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