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人工知能に奪われない仕事とは?人間の有利性を探ろう

今や、機械では代替えできなかった仕事がどんどん人工知能(AI)によって置き換えられようとされています。

オペレーターや窓口、事務作業などルーチン化できる仕事をいずれ人工知能がすることになるのは想像に難くありません。

様々な分野で人工知能(AI)が活躍し、「人工知能に仕事が奪われる」ともいわれています。

それでは、逆にAIより人間に有利な仕事にはどんな職業があるのでしょうか?

この記事では人工知能にない、人間の強みを挙げて、それがどのような仕事に活かせるのかを考察しました。

記事後半では具体的にAIに奪われにくい仕事を5つ挙げて、その特徴を紹介していきます。

~この記事のまとめ~

人工知能にはない人間特有の強み

  1. 創造力/クリエイティビティ
  2. 決断力、柔軟性
  3. リーダーシップ
  4. AIが情報としてインプットしにくい/できない知識を有する

AIに取って代わられにくい仕事の特徴

  • 複雑な判断が要求される
  • 型にとらわれない
  • 人間同士のウェットなコミュニケーションが必要
  • 暗黙知(言語化が難しい抽象的な知識)、身体知(人間の身体を利用した知識)を利用

人工知能に奪われない仕事の例 5選

  1. 第一線監督者
  2. セールスエンジニア
  3. 作業療法士
  4. 画家/写真家
  5. 医療従事者

そもそも人工知能( AI )とは?

人工知能は英語にするとArtificial Intelligence、略してAIと呼称されることが多いです。

このAIは、様々な”計算”を行うことで、人間の知的能力に置き換わる/上回る機能を有します。

数字の計算は勿論のこと、自然言語処理(言語翻訳やかな・漢字の変換)や専門家の推論や判断をも模倣するAI(エキスパートシステム)、画像認識(街中に潜む指名手配犯の特定)など、様々な応用がなされています。

現状の社会における人工知能の実装段階はワンパターン

現代では、様々な場所/場面で、人工知能は実装されています。

エアコンや冷蔵庫の温度管理から自動車の自動運転、音声認識によるネット検索など日常に溶け込んでいる技術もあります。

ただ、これらはいずれも1つの専門分野に特化しており、汎用性はありません

1つのモデルや型にはまった中の問題にのみ対応するため、人間のような臨機応変な対応を期待することはできません。

エキスパートシステムの脅威

これまでは置き換わることがないと予想されていた、知的専門職“までもがAIに置き換わる可能性が示唆されています。エキスパートシステムです。

このエキスパートシステムというAIは人間の専門家(エキスパート)の意思決定の過程や決断方法を模倣するもので、人間を上回る知識のインプット量と、推論プログラムによって複雑な問題を解くように設計されています。

実際、無料のAI弁護士ボットが不当な駐車違反を受けたときに相談すると罰金を取り消しにするためのアドバイスをくれるというものがあり、25万件の相談中16万件の違反切符を取り消しにしたという実績を出していたりします。

このように高度な知的専門職までもがAIに置き換えられるとなると、いよいよ人間の仕事は無くなっていくのではないかと心配になる方もいるでしょう。

しかしAIに奪われない仕事は現状としてまだまだ存在しています。
次項では、まずAIが人間に勝てない、人間ならではの強みについて詳しく解説していきます。


人間特有の強み(AIに勝てる要素とは)

人工知能は高度な演算処理能力、情報のインプット能力を有しており、人間がその分野で上回ることはほぼ不可能となっています。

したがってそれ以外の、AIにない人間特有の強みをまずは考えてみましょう。

結論として、以下の4点が挙げられます。

  1. 創造力/クリエイティビティ
  2. 決断力、柔軟性
  3. リーダーシップ
  4. AIが情報としてインプットしにくい/できない知識を有する

創造力/クリエイティビティ

アート系などのクリエイティブな仕事は人間の強みが存分に発揮されるでしょう。

素材のない所から”創造”する、という行為は人間にしかできないことです。

AIにできるのはそれまでに培われてきた技法や手技の真似・模倣であり、型にはまったことしかできません。

ただ絵を描く方法を学習して抽象的な絵画を描くような人工知能も開発途上であり、型を知った後に、”その型から抜け出す”という方法を学習したAIが今後 出てくるかもしれません。

決断力、柔軟性

大事な局面で様々な観点から要素を吟味して最終的に結論を出すような仕事や職種は、人間がやり続けるでしょう。

決断力とは、情報が不足していたり不確実性が高い状況でも、判断を下す能力のことです。

言い換えれば、人間は、柔軟な思考を持ち合わせることで時に判断軸を変えたり、要素を切り捨てたりすることもできます。

AIはこうした突発的な発想転換や引き算的発想が苦手です。

リーダーシップ

ウェットなコミュニケーションのような感情的なアプローチを含めて、組織でリーダーシップをとるのは人間の方が得意でしょう。

組織の中で、リーダーシップを発揮するのはAIには難しく、人間の方が上手くこなせます。(人間の中にも適性がありますが)

実際に働いている現場で、周りの人間の機微を察知して部下や同僚の精神ケアなどまでできるマネジメント層は重宝されますし、現状のAIには決して取って代わられない立場です。

論理だけでなく、感情面も考慮したリーダーシップをとれるのが人間の強みと言えます。

AIが情報としてインプットしにくい/できない知識を有する

たくさんの経験を積む中で、具体的な形式知として言語化されるわけではないが、"長年の勘"を会得する職人の例などがわかりやすいでしょう。

AIは、情報として形式知(言葉や数式で説明できる知識)をインプットして、学習します。

対して人間は、形式知だけでなく暗黙知(経験や勘に基づく知識で厳密な言語化が難しい)、身体知(泳ぎ方や自転車の乗り方など)を有しています。

こうした暗黙知・身体知は情報として言語化・明示化するのが難しいため、AIに情報としてインプットさせるのが困難であり、そもそも人間だけの土俵となっています。

このように、言語化が難しい概念的な知見を持っているのも、人間の強みです。


人工知能(AI)に奪われない仕事の特徴

ここまで紹介してきたAIの特徴や人間特有の強みを踏まえて、AIに奪われない仕事の特徴について考察していきます。

結論として以下のような特徴のある仕事はAIに取って代わられにくいです。

  • 複合的で高度な知性を要求される
  • 複雑な判断が要求される
  • 型にとらわれない
  • 人間同士のウェットなコミュニケーションが求められる
  • 暗黙知のような抽象的な概念を用いる
  • 身体知といった人間の身体を利用したもの

まず、高度な知性や複雑な判断を要求される仕事は人工知能に置き換えられにくいでしょう。

ただあまりに一辺倒に専門分野を限り、かつ専門知識を仕入れてそれをアウトプットするだけだと、上述したエキスパートシステムに取って代わられる可能性があるので注意が必要です。

また、型にとらわれずに独創的なアイデアを出せる仕事はAIには取って代わられないでしょう。

そして、暗黙知を使う芸術系の仕事や、身体知を使う職人系の仕事も、同様にAIには取って代わられにくいです。

ただ、絵画を描くAIは既に開発されています
クリエイティビティは、まず模倣からくるものであり、どんなアーティストであれ技術的なことを学習して先人たちのアート作品に少なからず影響を受けています。

真にゼロイチで、クリエイティビティを発揮するのは人間であっても難しいという意味ではクリエイティブ領域にも、もしかしたら人工知能が侵入してくるかもしれませんね。


人工知能に奪われない仕事の具体例5選

ここからは、AIに取って代わられにくい仕事を具体的に紹介していきます。

いずれも人間の強みを活かした仕事であり、それぞれの仕事がなぜAIに奪われにくいのかを考えることで、読者のこれからのキャリア設計に良い影響を与えられると幸いです。

人工知能に奪われない仕事例1つ目/第一線監督者

AIに奪われない仕事といわれている中に、整備・設置・修理の第一線監督者(CPF)があります。

第一線監督者は経営者の視点での、ものづくりの基盤の整備、業務遂行、人材育成など、いわゆる現場のヒト・モノ・コトの交通整理を担います。

職場の活性化といった人の指導も多くを占める第一線監督者は、イレギュラーな状況判断や人の心の察知ができる人間でなければ難しいでしょう。

ただし、第一線監督者が人工知能のサポートを受け、現場マネジメントを行うというシーンは近い将来あるのかもしれません。

人工知能に奪われない仕事例2つ目/セールスエンジニア

人工知能が発達しても代替えされない仕事といわれているセールスエンジニア。

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セールスエンジニアはクライアントからすれば技術・専門知識があり、歯がゆさを察知し、問題を解決してくれる存在です。

セールスエンジニアには技術出身者も多く、それぞれのニーズに対応するという点で、リアル(現場)を知っているという強みは大きいようです。

交渉から導入後のアフターフォローまでを考えると、データベースから導き出される答えは同じだとしても、買い手からすれば事情と心情を察する能力の高い“人”の方が相手として良いという理由もあるでしょう。

人工知能に奪われない仕事3つ目/作業療法士

人工知能に奪われない仕事の具体例の3つ目は作業療法士です。

一口に作業療法士といっても、どんな作業(支援)をするかは相手次第です。

成人の高次脳機能障害の方のお世話をするのと、発達段階にあわせた子どもの支援をするのでは内容はまったく異なります。
また、人間の個々の悩みや症状には同じものはふたつとありません。

支援を行うには、その人の生育歴や家族など、家庭や心の問題に触れることになります。それを踏まえて相手の表情から援助の内容を確認し、ときには予定を変更するなどの細やかさが要求される仕事です。

このように対人というシーンでは、人間の感情的知能指数(EQ)の方が人工知能より優れています。人間そのものがとても曖昧な存在で、心や表情を汲み取るのは人に勝るものはないということです。

人工知能に奪われない仕事例4つ目/画家・写真家などのクリエイター

感性がものをいう画家や写真家も、代替えされにくい仕事として挙げられます。

ひらめき クリエイティブ 創造性 電球
ひらめき クリエイティブ 創造性 電球

創造性や芸術などの領域では、人工知能より人間が有利ということです。

芸術は正論だけでは語りきれず、ときには反則的な手法が人の心を魅了することもあります。人工知能はデータに基づいた露光やタッチは得意でも、情緒やヒューマニティ、侘び寂びといったものを表現する、抽象的な作業が苦手ということでしょう。

人工知能に奪われない仕事例5つ目/医療従事者

人工知能に奪われない仕事の具体例5つ目は、医者や看護師などの医療従事者です。

内科・外科・精神科・歯科などの医師、セラピスト、ソーシャルワーカーといった医療関係の仕事は、AIには取って代わられないものとして挙げられています。

とは言え、未来には「手術を医師の手で行いますか?それともAIにしますか?」と問われる日が来るかもしれません。

実際、日本国内の人工知能も画像から高精度にがん細胞を判定するまでの進化を遂げています。

医療の分野では、仕事を人工知能に奪われるのではなく、人間とAIの共生に移行すると考えるのが妥当ともいえるでしょう。

人工知能のサポートのもと治療方針を考え、医師のサポートのもとAIと治療をする日は、そう遠くないのかもしれません。


人工知能は仕事を奪う脅威なのか?共生か?

人工知能の進化がめまぐるしい今、AIに仕事が奪われると脅威を抱いている人も少なくないのかもしれません。

しかし、1960年代にカラーテレビや自動車が普及し50年。

今ではスマートフォンを誰もが当たり前のように操っています。

人間もまた、新しいものに慣れ親しみ使いこなす生き物で、そのような人間の性質から考えると、医療でも教育でもサービス業でも人工知能の有利さ、人間の有利さを見極め共生していくのでしょう。

そのとき、新たに生み出される仕事にアンテナを張り、いち早くそのスキルを身につけるといった姿勢が今後求められるのかもしれません。

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