人材採用

2021年上半期の中途採用は採用計画満たされず、採用充足企業は2割未満

リクルート(東京・千代田、北村吉弘社長)が運営する転職支援サービス「リクルートエージェント」における2021年度上半期(4月~9 月)の中途採用動向調査によると、中途採用充足率が100%以上である採用充足企業は全体の17.7%だったことが明らかとなった。 

 採用未充足企業(100%未満)は70.5%で、そのうち採用充足率50%未満の企業は46.1%となった。また、採用計画なし(採用計画0人)の企業は全体の 11.8%だった。
(中途採用充足率=2021年度上半期(4月~9月)の中途採用実績人数(入社ベース)÷中途採用計画人数×100)

 業界別にみると、採用充足企業(100%以上)の割合が高いのは、化学業界(24.0%)、消費財業界・総合商社(22.9%)、金融業界(22.4%)などだった。 

 一方、採用充足企業(100%以上)の割合が低い業界は、インターネット業界(10.4%)、IT通信業界(13.1%)、コンサルティング業界(15.5%)などだった。 

 2021年上半期の中途採用の動向についてリクルートでは「特にインターネット業界やIT通信業界で採用未充足企業の割合が高いことがわかる。昨今、業界を問わず企業のDX推進が活発だ。コロナ禍においてもIT通信業界やインターネット業界の企業は積極的な採用活動を展開しているが、十分には人材を確保できていない状況がうかがえる」とした。

  調査では2021年度下半期(21年10月~22年3月)の中途採用予定の最少人数および最多人数を確認し ている。本レポートでは、そのうちの最少人数を中途採用計画とみなして集計を行った。なお最少人数が「0人」であっても、最多人数が「1人以上」である場合があるため、集計では「採用計画なし」のカテゴリは設けず「4人以下」に含めている。 

 2021年度下半期(21年10月~22年3月)の中途採用計画を聞くと、全体では下半期の中途採用計画を「4人以下」としている企業が多数となった(79.9%)。これは、回答企業の55.0%が従業員規模「99人以下」であること。さらに上記のように中途採用予定の最少人数を中途採用計画としていることが主な要因と考えられる。 

 「4人以下」の割合を見ていくと、特にインターネット業界(54.8%)やIT通信業界(67.7%)が低く、「5人以上」の割合が高くなっている。 

 21年度下半期の中途採用計画についてもリクルートは「DX推進や5G、セキュリティ、SaaS系サービスといった事業推進ニーズに対応すべく、IT通信業界やインターネット業界において引き続き積極的な人材確保の姿勢が見て取れる」と指摘している。 

 調査は、2021年7月26日~8月6日、転職支援サービス「リクルートエージェント」を利用している企業を対象にインターネットで実施し、1万3041社の回答を集計した。 

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