【みらいワークス・調査リリース】みらいワークス総合研究所 業務委託人材のキャリアに関する2022年度の総括と2023年度の展望を発表
57.6%の企業が業務委託活用を加速 2023年度はキャリアと人生がリンクする「3Dキャリア」の時代へ ~新卒採用と比較し、業務委託活用が進む。みらいワークス総合研究所、業務委託人材のキャリアに関する2022年度総括と2023年度展望を発表~
現在、働き方に大きな変化が起きていることは、多くの人が実感しています。
「大手企業に入社し、昇進していく」ことだけが理想的なキャリア形成ではなくなりました。終身雇用の終焉を先に見越しながら、働き手は、時間や場所の制約から解放されたい、自分のライフスタイルを優先させたいといった理由から、フリーランス(業務委託)としての独立を意識するようになり、企業もまた即戦力となる社外のプロ人材を求めています。また「働き方の変化」の背景には「働くことに対する価値観の変化」がありますが、今後、多くの人にとって働く意味は「生活をするため」だけではなくなるでしょう。
では、どのような変化があったのか。みらいワークス総合研究所(みらい総研)は、フリーランスや副業といった業務委託人材のキャリアという観点から、2022年度の総括と2023年度の展望を発表いたします。
■フリーランス人口は増加傾向
内閣官房、内閣府、中小企業庁、厚生労働省などの調査(※1)では、フリーランス(本業において雇用されながら業務委託などの形で副業に従事する者を含む)の人口は360~470万人程度と試算されています。弊社の調査(※2)によると、フリーランスのプロ人材を活用した事がある大企業の割合はこの1年間で16.7%から30.7%へと大幅に増加しており、フリーランス人口は増加傾向にあることが推測されます。
■副業解禁が会社員の独立を後押し
今後、フリーランスとして独立するプロ人材が増加する最初の段階として、副業の広がりがあります。一般社団法人日本経済団体連合会が2022年10月に行った調査においても、常用労働者数が5000人以上の企業は83.9%が副業を「認めている」または「認める予定」と回答しています(※3)。副業解禁により、「まずは、会社員として安定収入を得ながら副業としてやってみて、目処が立ったら独立する」という道筋を立てることができるようになったのです。
■新卒採用より即戦力の業務委託人材を求める動きも
企業側が、プロ人材をフリーランス(個人事業主)、または副業人材として受け入れることが活発化されることも、独立するプロ人材の増加を後押しするでしょう。弊社の調査(※4)においても、83.4%の企業が、「今後プロ人材の業務委託が必要になる」と回答しています。その理由としては、自社内における「プロフェッショナル人材の育成の難易度が上がっているため」が最多で、多くの企業において、時代が急速に変化を遂げている今、そのスピードに合わせて社内の人材を育成することは難しいと判断しているようです。さらに、57.6%の企業が、新卒採用ではなく、業務委託の活用が活発になると回答していることから、今後、即戦力となる人材を求める傾向がより強くなると考えられます。
「働き方」の変化は表出したものですが、その前提や前触れとして「働くことに対する価値観の変化」、つまりキャリア観の変化があります。みらい総研では、2023年度以降広まるであろう、「3Dキャリア」という考えを持っています。
■2023年度展望|みらいの働き方である「3Dキャリア」とは?
3Dキャリアとは、人生を「ライフ」「ライスワーク」「ライフワーク」の3軸で捉えるキャリア観のことを言います。
ワークは仕事、ライフは生活を意味しますが、みらい総研では、ワークはさらにライフワークとライスワークに分かれると考えています。ライスワークは、生活の(食糧を得る)ための仕事及びその時間、ライフワークは自己実現の仕事及びその時間です。別の言い方をすれば、ライスワークがお金を第一の目的とするのに対し、ライフワークは生きがいややりがいを第一の目的とする生産活動のための時間です。
これまでは、人生をワークとライフの2軸で捉え、いかに2つのバランスを取っていくかが人生を充実させることに繋がるという考えが主流でした。しかし、みらい総研では、これからはワーク(仕事)がライスワークとライフワークに分かれ、時にはライスワーク、時にはライフワークに比重を置いたり、3つのバランスを取ったり、ライスワークとライフワークを一致させたりと、個々人で軸とバランスを見つけることで自分独自の3軸のキャリアを築いていくことが重要になってくると考えます。
■2Dキャリアから3Dキャリアへの変遷
3Dキャリア時代に入る前は、ワークとライフを両立させる「2D」のキャリア観が主流でした。高度経済成長期が終わりを迎え、いくらハードワークしても給与が上がらない、大企業の相次ぐ倒産など大企業に所属していても雇用が守られないといった現実を突きつけられる時代になると、「ワーク・ライフ・バランス」の考え方が広まりました。
そして、仕事における自己実現に注目が集まるようになると、いよいよ「3Dキャリア」時代に突入します。
3Dキャリアにおいてはライフワークが鍵となります。新卒で入社する時にやりたかった仕事であっても、年数を重ねると、ある時からやりたい仕事ではなくなることがあります。そうなると、今の仕事をライスワークとして続けながらも、副業や外部の活動でライフワークを実現する方が出てきます。
生活資金を稼ぐための本業を継続しつつ「いつか本腰を入れて取り組みたい」と思っている業界での副業にライフワークとしてチャレンジする方。子育てに良い環境を求めて地方に移住し生活する傍ら、コンサルティングの仕事と興味のある領域の講師や書籍執筆といったライフワークをパラレルワークの形で実践する方。人材育成に興味を持ち、長年勤め上げた企業内でエンジニアリング部門から人事部門へ異動しライスワーク=ライフワークとして人材育成に取り組む方。いずれもライフ・ライスワーク・ライフワークの3軸を持ってキャリアを形成している3Dキャリアの事例です。
本業の仕事と並行して別の活動も行うなど、ライスワークとライフワークを両立するケースも多いかもしれませんが、3Dキャリアが理想とするのは、ライスワークとライフワークの一致です。結果として、3Dから2Dのような形に戻るように見えますが、ライスワークとライフワークが一致した「新たな2D」を作ることを目指しています。これが人生100年時代を生き抜く鍵になってくると考えているからです。
■世代別3Dキャリアの位置付け
20代はライスワーク、30代はライスワークとライフのバランスを確立
世代で考えるならば、年を重ねるごとにライフワークの重要性が高まってくると考えます。まず、20代に関しては、まずは必死に働きライスワークの軸を確立することが求められます。これが基礎としてできなければ、先述した仕事のポートフォリオを作ることが出来ません。30代になると、家庭を持つようになるなど生活環境が変化すると共に、仕事での裁量も大きくなってきます。30代が、ライスワークとライフのバランスを整えながらキャリアを形成し始める世代だと考えます。
40代からは「ライフの軸」に比重
40代になると、子どもがいる場合は、子どもが大きくなると共に子育てから少し解放される方も出てきます。そうなった時にライフの比重が落ちることで、ライフワークの軸を考え始める人が多くなります。しかし、実はここでライフワークの軸について考え始めても、30代で選択肢を作れていなければ、40代でいきなりライフ・ライスワーク・ライフワークの3軸のキャリアに移行するのは難しいというのが現実なのです。「3Dキャリア」に移行するためには、ライスワークでしっかり食べていける力、ライフワークを実践する力が必要な要素です。やりたいと考えたライフワークでも、それを実践する職業能力や人脈などのポータブルスキルがなければ実行出来ません。よって、そういった力を20代・30代のうちに磨いておくことが重要なのです。そして、50代になると更に比重が変わり、よりライフワークが重くなってきます。ライスワークの終わりが見えたこのタイミングでは、思い切ったライフワークへのシフトができるのではないかと考えます。
■人生観の上にキャリア観を設計。そして人生を変えていく
これからの時代は、「キャリア」と「自分の人生」そのものがよりリンクしていきます。これまでは、キャリアを考える時にどうやったらお金が稼げるかというライスワークの視点で考えることが多かったと思います。しかし、人生において何を成し遂げたいのかを考える時、お金の視点ではなくなるのです。自己実現を目指す時代においては、キャリア観ではなく、人生観の中で選択肢としてライスワークが存在するようになります。これまで別物で考えられてきた人生設計とキャリア設計が、今後限りなく重なっていきます。つまり、これからのキャリア観は、人生観なしでは設計できなくなるということです。逆に言えば、人生観を持っていない人のキャリア観では、ライスワークしか設計されません。キャリアに生きがいややりがいを求めるのであれば、キャリアという視点に閉じず、人生全体の視点で自己実現を希求し、その中でキャリアを設計していく、という考え方になるのではないでしょうか。
※本リリースの全文はこちらからご確認いただけます。
※1 内閣官房日本経済再生総合事務局『フリーランス実態調査結果』
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/miraitoshikaigi/suishinkaigo2018/koyou/report.pdf
※2 株式会社みらいワークス『フリーランス・プロ人材活用実態』
https://mirai-works.co.jp/media-career/report/knock7968/
※3 一般社団法人日本経済団体連合会『副業・兼業に関するアンケ―ト調査結果』
https://www.keidanren.or.jp/policy/2022/090.pdf
※4 みらいワークス総合研究所『「企業の業務委託利用」に関する実態調査』
https://mirai-works.co.jp/media-career/report/knock002/
≪株式会社みらいワークス 概要≫
本社 :東京都港区
代表者 :代表取締役社長 岡本祥治
設立 :2012年3月
証券コード :6563(東証グロース)
資本金 :63,815千円(2022年12月31日時点)
URL :https://mirai-works.co.jp/
事業内容 :プロフェッショナルに特化した人材サービスとソリューションサービスを提供
登録プロフェッショナル66,000名、クライアント4,500社(グループ総計、2022年12月31日時点)
各種サービス:
フリーランスのマッチングサービス「フリーコンサルタント.jp」 https://freeconsultant.jp/
お試し稼働付き転職支援サービス「大人のインターン」 https://otona-no-intern.jp/
転職支援サービス「プロフェッショナルキャリア」 https://professional-career.jp/
転職力を上げるためのキャリア情報サイト「FIND CAREERS」 https://www.findcareers.jp/
地方副業Webプラットフォーム「Skill Shift」 https://www.skill-shift.com/
地方転職Webプラットフォーム「Glocal Mission Jobs(GMJ)」 https://glocalmissionjobs.jp/
地方で働くことを考えるニュースサイト「Glocal Mission Times」 https://www.glocaltimes.jp/
グループ会社・株式会社ハイブ(http://hiveinc.jp/)運営
クリエイターに特化した転職メディア「MOREWORKS」 https://www.moreworks.jp
プレスリリースに関するお問い合わせ先(報道機関窓口)
株式会社みらいワークス
広報:石井・髙田
電話:03-5860-1835
mail:pr@mirai-works.co.jp
※リリースのPDF版はこちら
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