さまざまな人事施策をスピーディーに実践して組織力を強化するためには、自社に適した支援サービスをうまく活用していく必要がある。そこで、最近発表された人材の採用・定着・育成に役立つ多くのサービスの中から日本人材ニュース編集部がピックアップして紹介する(文:日本人材ニュース編集部)
人事戦略に基づいた制度設計と本質的な人的資本の活用を提案【CAQNAL】
人的資本の開示にとどまらず、人的資本経営に向けた施策を企業価値の向上につなげていく取り組みが必要になっている。
CAQNALは、経営戦略に紐づいた「攻めの人的資本コンサルティング」支援の提供を開始した。法令準拠や投資の増加だけではなく、企業の競争優位を把握し、未来に向けた社内の人材開発、採用や定着にもつながる人的資本の活用に伴走する。
「経営戦略(人事戦略)×コーポレートブランディング×人的資本」による本質的な人的資本活用と社外的なブランディングを連動させた支援や、人事戦略に基づいた制度設計と社内の人的資本活用の方針との整合性がとれた提案を特徴とし、社内の課題をヒアリングした上でオーダーメイドの人的資本戦略を策定する。現状の改善から持続的な経営に向けてレポートし、モニタリングに必要なKPIやデータベース設計、将来的なISO認証の支援も行う。
カスハラに対応してきた講師が必要な仕組みと体制づくりを伝える【ANAビジネスソリューション】
厚生労働省が対策マニュアルを作成するなど、カスタマーハラスメントへの注目が集まっている。
ANAビジネスソリューションは、ANAグループでカスタマーハラスメントに対応してきた講師が「従業員が安心して働くための仕組みと体制づくり」のヒントを伝える研修プログラム「カスタマーハラスメントに対応するための仕組みと体制づくり~従業員と企業ブランドを守るために~」をリリースした。
受講対象者は、経営層、顧客対応部署、現場責任者などカスタマーハラスメント対策を検討中の社員などで、実際に起こった事象をもとに、そこで経験してきたことや学んできたことを講演形式で伝える。講師派遣、公開講座を用意し、カスタマーハラスメントへの正しい理解、カスタマーハラスメント対応への準備、カスタマーハラスメント対応の実践上の注意などの内容で、講話時間は約120分。
ANAグループのストーリーテリング(講演)のプログラム一覧
・リスクマネジメントの実践~ANA事例から学ぶ「まさか」への備えと対応~
・5スターのおもてなしの原動力となる「ANA流エンカレッジ」
・ゴールに向けて人が動くリーダーシップ「ANA流調整術」
・DX時代にANAグループが実践している「ANA流 人づくりによるKAIZEN術」
・「アタリマエ」からの脱却~ANA客室乗務員の挑戦、Peach誕生の物語~
・カスタマーハラスメントに対応するための仕組みと体制づくり~従業員と企業ブランドを守るために~
SaaSやメディア事業の知見を生かしたDX人材育成研修を開始【Showcase Capital】
デジタルツールや技術を効果的に活用できる社員の確保が急務となる中、DXクラウドサービスを展開するショーケースのグループ会社Showcase Capitalは、DX研修を軸としたリスキリング支援事業を開始した。
SaaS事業やメディア事業などで培ってきた知見を生かして、SNSや広告運用、生成AIの活用などの最新技術を取り入れたDXに関する研修も組み込み、顧客のニーズに合わせて研修内容をカスタマイズする。研修を受講して終わりではなく「DXを自走できる組織を社内に作ること」を目標とし、テクニカルな技術に加えて、消費者のニーズを踏まえた企画力、プロジェクトを推進するためのマネジメント能力、問題解決力などのスキル習得も同時に支援する。
従業員への教育コストを最小限に抑えつつ新技術に対応できる人材を育成するために、専任担当者がリスキリングに関する助成金の申請などもサポートする。
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