【著者が語る】クロスキャリア思考 会社と見つける、あなたの「天職」と「未来」

鳥羽瀬 建 エイチ・ティー 取締役 執行役員

エイチ・ティー
鳥羽瀬 建 取締役 執行役員

【PROFILE】外資コンサルティングファーム戦略チームで大手企業における戦略策定、事業計画作成を数多く手掛ける。その後、大学のコンサルティング企業立ち上げに参画。学生のキャリアに関する課題を解決すべくコンサルティング時代の経験と知識をアレンジした特別授業を実施。HXTでは、これまでの経験を活かし、自律型キャリア開発プログラム「じぶん戦略」のプログラム策定の中心を担う。

人事責任者の皆さんは、こんな課題に直面されていませんか。優秀な人材を採用したはずなのに、期待したパフォーマンスが発揮されない。社員のモチベーションが低く、離職率が高い。個人の成長と組織の目標がかみ合わない──。

私たちがコンサルティングの現場で目の当たりにしてきたのは、個人のキャリア志向と企業のニーズが根本的にずれているという現実でした。

従来の人事施策は、どちらか一方に偏りがちです。個人の希望を聞きすぎて組織運営が困難になるか、組織の都合を優先して個人のやりがいを軽視してしまうか。この二項対立を解決するために生まれたのが「クロスキャリア思考」です。

個人が自分のやりたいことを明確にし、同時に会社のやりたいことも明確にして、その重なる点を見つけるアプローチです。私たち自身もキャリアに迷い、もがいてきた経験が、この思考法を生み出す原点となりました。

最大の読みどころは、個人と組織の双方にメリットをもたらす具体的な方法論です。本書では「じぶん戦略」として、価値観、ビジョン、現状認識、戦略、アクションプランの5つのステップを体系的に提示しています。特に人事責任者の方には、第7章「クロスキャリア・マネジメント」に注目していただきたいと思います。

ここでは、個人のキャリア開発を組織運営にどう活かすかを具体的に解説しています。社員一人ひとりが自分のビジョンを明確にし、それが会社の方向性と重なる部分を見つけることで、従来の「配置転換」や「人材育成」とは次元の異なる人事戦略が可能になります。

結果として、社員の能力が最大限発揮され、離職率の低下、エンゲージメントの向上、採用ミスマッチの解消が実現できるのです。

転職や我慢だけでない「第3の選択肢」として、どのような環境でも個人が力を発揮できる仕組みづくり。これからの人事戦略の新たなヒントが、この本には詰まっています。

クロスキャリア思考 会社と見つける、あなたの「天職」と「未来」

照井直哉、KEN(鳥羽瀬建)、澤村暢子 著
PHPエディターズ・グループ
1,400円+税

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