
ヒューマン・タッチ
森川 隆司 代表取締役
【PROFILE】大手海運会社航海士、システム開発会社PMO勤務を経て、東京成徳大学大学院にて学び臨床心理士を取得。EAP企業コンサルタント勤務から、2007年株式会社ヒューマン・タッチ起業。現在は公認心理師資格も取得し、コンサルティングサービス、職場環境改善、全員面談、復職支援など年間100社以上の支援に従事。
過去20年間、メンタルヘルス対策の「仕組み作り」でご一緒した企業は500社を超え、個別の「復職支援」や人事労務また経営者の方への面談は、2000件を超えていると思います。
「組織」と一言で表現しても、実は「従業員」「人事労務担当者」「管理監督者」「経営者」の集合体です。この20年で学んだのは「仕組み作り(組織支援)」として最も大切なことは、「個別支援」であるということです。
どれほどきれいな「指針」「計画書」「業務フロー」「復職支援プログラム」を作っても、それが用いられなければ意味がありません。それぞれの立場で、自分が大切にしている「価値」を基本に、自主的に自ら有する力を発揮する、そのための個別的な支援、それこそが「仕組み作り(組織支援)」につながると信じています。
ただ、職場では「価値」のぶつかり合いから、ハラスメントやメンタルヘルス不調が起こりえます。本書では、メンタルヘルス不調者への支援に関して、以下の視点で整理しています。
- 「仕組み作り」と「個別支援」の視点で、不調者の「検知・発見」から「復職後フォロー」までの流れを、 8つのステップ、42のタスクに分解
- 安全配慮義務の視点からも人事労務担当者がなすべき対応とその基準を明記
- 「価値(正しさ)のぶつかり合い」から不調が発生する視点をもつ
- 「復職支援」は3次予防だけでなく、1次予防につながる視点をもつ
以下の声にこたえる、初学者向け「復職支援」実務書ですが、「組織」をどう理解し、担当者として何を基準にして何をなしていくべきか、考える契機としても活用いただけると幸いです。
- 主治医の診断書通りに復職させたら、1週間もたたず休んでしまった
- 復職の診断書に【在宅勤務から復職させること】と書かれていたが対応できない
- メンタル不調者への休職、復職に関するルールがない中、長年対応してきた社内の担当者が退職して、どうしてよいかわからない」
- 不調者の面談記録や、診断書などの書類の管理に時間を要している

森川隆司 著
セルバ出版
1,700円+税