組織・人事

【著者が語る】役割貢献の評価と賃金・賞与の決め方

プライムコンサルタント

プライムコンサルタント
菊谷 寛之 代表

【PROFILE】早稲田大学第一文学部卒。労務行政研究所に入所、人事労務管理全般にわたる調査研究に携わる。1988年、賃金管理研究所(弥富賢之会長)に入所し、取締役研究開発担当、取締役副所長を歴任。1999年にプライムコンサルタントを創業。

平成から令和に移り、2020年代の組織・人事は大きな転換が迫られています。これから加速する技術革新や人口減少の時代を中小企業が生き抜くためには、組織・人事の二つの課題に向き合う必要があると考えています。

一つは、経営と人事の基本原則の徹底です。個々の顧客から世の中全体、さらには世界市場での需要に応える「顧客価値の創出」を経営の第一の目的に置き、国内外に新たな市場を切り開く事業成長のビジョンと有効な戦略を徹底的に探究し、その組織活動の実践にまい進する以外にありません。

二つ目は、働く人たちの活躍・成長を支えリーダーシップの発揮を促すマネジメントに転換することです。年功序列・管理統制型組織の中で委縮しがちな若い人たちの可能性に満ちたパワーを開放させ、環境変化に適応できる強固な信頼関係と組織的な集中力を実現・保持していくことです。

このような経営と人事の刷新を実現するには、働く人たちが多様な働き方を認め合い、お互いにリーダーシップを発揮して活躍できる新しい組織のかたちと、安心・納得して働けるシンプルな人事のしくみが必要になります。

「役割貢献」こそ、これからの人事運用の中心コンセプトです。

これからは、雇用形態の違いを超えて組織のビジョンを共有し、日々の仕事と自己啓発によって成長を遂げながら、顧客価値の創出に貢献することが自分たちの評価と処遇に連動するという、いわば当たり前のことが肌身で理解できるオープンな人事の運用を大切にしなければなりません。働き方改革法制の「同一労働同一賃金」にも前向きに対応する必要があります。

本書では、このような人事のトレンドに沿って、人事・賃金・評価・育成の見直しを進めたいという中堅・中小企業の経営者や人事担当者の皆さんに、その具体策の導入・運用方法を分かりやすく解説しています。

特に賃金制度の中心となる役割給については、各社の実情に合った最適な選択ができるよう「ゾーン型範囲給」「ゾーン型賃金表」「ランク型賃金表」という3つの仕組みを紹介しました。

プライムコンサルタント

菊谷寛之 著
労働調査会、3,000円+税

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