組織・人事

【著者が語る】女性活躍の推進 資生堂が実践するダイバーシティ経営と働き方改革

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山極 清子 社長執行役員

国内市場の成熟化や少子高齢化、そしてグローバル化の進展に伴い、顧客のニーズが多様化し、商品・サービスを提供する企業も競争力を高めるため人材の多様性が求められています。

とりわけ、これまで活かされていなかった女性人材を管理職・役員に登用して組織のパワーバランスを変え、時間当たりの生産性の向上をはかり、価値創造性を高める「ジェンダー・ダイバーシティ・マネジメント」が、新たな企業経営に必須となっています。

ところが、欧米はもちろん、フィリピンなどアジアの国々の企業でも、女性管理職が3割を超え、ボードメンバーに一定数の女性が入っている中、日本では、ダイバーシティの試金石ともいえる女性の活躍、特に管理職・役員登用が遅れています。

それはなぜなのか? 私は、その要因として日本的雇用慣行である“固定的性別役割分担”と“長時間労働”をあげます。女性の活躍を実現するには、ジェンダー・ダイバシティ施策を単独で進めるのではなく、これとワーク・ライフ・バランス施策を同時に進める「デュアル・アプローチ」が効果的です。

資生堂は、約30年「デュアル・アプローチ」に取り組んだ成果として日経ウーマン「女性が活躍する会社」3年連続1位にランキングされました。

本書は、資生堂が1987年から始めた女性管理職登用への取り組みについて、「胎動期」「基礎固め期」「発展期」を経て「成熟期」に至る、2016年3月までのプロセス・イノベーションの軌跡を具体的に述べています。

資生堂のダイバーシティ経営に向けた意識・行動改革と女性の活躍推進を実践してきた本人だからこそ、「どのようにしたら阻害要因を取り除き女性管理職登用を実現できるのか」「いかなる行動計画を策定し、実践するのか」「組織成果をあげる推進体制とは」などの課題に答えることができるのです。

各社の「女性活躍推進・次世代育成支援行動計画」実現に欠かせない一冊といえます。

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山極清子 著
経団連出版、1,600円+税

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