【著者が語る】人事担当者・経営者のためのEAPケースワーク30

保健同人社

保健同人社
大谷 裕 EAPグループリーダー

本書は、さまざまな企業で発生したメンタルヘルスやフィジカルヘルスの困難事例の紹介と、その対応策について分かり易くまとめた事例集になっている。ただ、単純に事例とQ&Aを並べただけではつまらないので、人事担当者のつぶやきのような本音を入れて共感をもってもらえる内容とした。

10章立てで各章に対して3つずつケースを掲載している。実際にはケースそれぞれに前後関係があって、さまざまな要素が絡んでくるが、これらすべてを載せるわけにはいかないので、実例の臨場感を損なわないように、かつ、分かりやすく理解してもらえるよう編集した。

その他に、からだのこと、健康経営、人材開発、海外、震災後の惨事ストレスケアのケースも参考にしていただける企業が多いのではと思い、テーマとして取り上げている。

EAPというとメンタルヘルスケア対策という印象が強いが、それだけではなく、私たちは、広く「こころとカラダの健康対策」となるものがEAPと考えている。

そのため、本書ではメンタルヘルス対策だけではなく、フィジカルヘルス対策やハラスメントなどの事例もあげている。

私たちEAPコンサルタントは、人事担当者からの相談や研修受講者からの質問を受けているが、その内容は多種多様で日々悩まれていることを実感している。

そこで、書籍という形で出版をすれば多くの人の目に触れる機会が広がるのではないか、と思ったのが出版のきっかけだ。

また、EAPコンサルタントがどのようなコンサルティングを提供できるのか、これらはまだまだ知られていない部分が多いと感じており、そういった点でも、本書を出版する意味があると感じている。

「新型うつ病への対応に困っている」、「ストレスチェック法制化が気になっている」、「海外赴任者が多く、メンタルヘルス対策や赴任地での健康対策を考えたい」等、具体的な困難事例を抱えている人事担当者をはじめ、産業保健スタッフ、管理職だけでなく、健康経営に取り組まれようとしている経営者の方々にも是非読んでいただきたい。

保健同人社

保健同人社EAPグループ 著
保健同人社、2200円+税

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