モチベーションファクター
山口 博 代表取締役
研修に参加した人々から、「頭ではわかったが行動で再現できない」「理屈は理解したが、ビジネスにどう役立てればよいかわからない」という声が鳴りやまないように思います。今日では研修プログラムへの諦観さえ生まれているように思えてなりません。
この事態をなんとか解決したいと思い続け、行動で再現できてビジネスに役立つことに主眼をおいた能力開発プログラムを開発し、実施してきました。
身に付けたいスキルをパーツ分解しコアスキルを反復演習することで、誰でも着実に実践スキルが向上する「分解スキル反復演習型能力開発プログラム」です。20年ほど前に骨格となるプログラムをつくり、その後、演習実施をしながら作り替えてきましたが、3年ほど前から普及が加速し、現在ではトヨタグループ役員・管理職研修、サントリーグループ営業研修など多くの企業で活用されています。
このプログラムを図解ドリル化し、セルフトレーニング教材として出版したのが「クライアントを惹き付けるモチベーションファクター・トレーニング」で、クライアントマネジメントの事例・話法で構成しています。
一方、チームマネジメントの事例・話法で構成したのが姉妹書「チームを動かすファシリテーションのドリル」(扶桑社、2016年3月)です。いずれも、読みながら、そのやり方を試してみれば、クライアントハンドリングや、チームファシリテーションのスキルが身に付いて、実際に繰り出すことができる
ようになります。
例えばプレゼンテーションスキルを、アイコンタクトの秒数や外し方というレベルにまで分解して身に付ける、4つ質問という分解スキルで合意度を格段に高める、5つのコーチング質問で相手を巻き込んだりします。
これらのスキルは、相手のモチベーションファクター(意欲の上がりやすい要素)を梃にすると、格段に効果が高まります。生産性を向上させ働き方改革を推進する、ダイバーシティを実現する、多様化するクライアントをハンドルし成約率を高めるためにも、大いに役立つ実践スキルです。
山口博 著
きんざい、1,500円+税