2018年11月1日

HRテック 分野別サービス紹介

HRテックの市場規模は拡大しており、新たなサービスが次々とリリースされている。最新のHRテックサービスを提供している企業に取材を行った。

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【組織診断】シーベース/360度評価の実施から問題解決までを一気通貫で支援

 採用が困難な現状において、従業員の定着に有効な360度評価を導入している企業は増えているが、活用し切れていないケースも多い。

 シーベース社が提供する「スマレビfor360°」は、クラウド型の360度評価支援システムで、大企業を中心に200社以上に導入されている。

 同システムは、評価から行動改善計画シートへの記入、日常業務における実践、360度評価の再実施、経年分析までを一気通貫で行うことが可能で、組織の可視化だけでなくその先の問題解決までを支援することで、360度評価をより効果的に活用できる。また、多言語に対応しており、国内拠点だけでなく海外拠点でも利用することが可能だ。

 同社では、離職リスクを可視化し、従業員の定着を促進させるクラウド型離職率改善サービス「スマレビforリテンション」も提供している。今後、二つのサービスを連携させ、さらに従業員の定着に役立つサービスとして提供していく予定。
レーダーチャートで結果が一目で分かる

レーダーチャートで結果が一目で分かる

【組織活性化】Unipos/従業員を賞賛するピアボーナスで、エンゲージメント向上

 従業員のエンゲージメントを向上させるには、他者からの承認や賞賛が効果的だが、他者の成果は見えづらいのが現状だ。

 Unipos社が提供する「Unipos」は、日常的に同僚から感謝の気持ちとして送られる少額のボーナスであるピアボーナスを簡単に実現するサービスだ。

 例えば、営業担当者が経費処理を行う経理担当者に対し、感謝のメッセージと共にピアボーナスを送る。こうすることで、経理担当者のモチベーションがアップし、従業員のエンゲージメントの向上が見込める。投稿はすべてオープンなタイムラインに共有されるため、今まで知り得なかった他部署の従業員の貢献をオンタイムで知ることができ、拍手機能で誰でも賞賛に賛同することができる。

 導入企業では、部署内外問わず従業員同士のコミュニケーションが活性化され、自社の事業やサービスに対して誇りが生まれ、組織風土の変革にもつながっている。
手軽に賞賛し合うことで、モチベーションを高める

手軽に賞賛し合うことで、モチベーションを高める

【組織変革】ヒューマンバリュー/アンケートで現状を可視化し、自発的な行動を促進

 チームでの成果を上げるためには、まずチームの現状を見える化し、その結果から自発的に行動を生み出すことが必要だ。

 ヒューマンバリュー社が提供する組織変革プロセス指標「Ocapi」は、チームの状態を可視化するアンケートツール。従業員にパソコンやスマートフォンからアンケートに回答してもらうことで、現状のチームの関係や思考、行動の質を項目ごとに数値化した結果レポートが出力可能。

 同サービスの最大の特長は、結果を示すだけではなく、レポートを元にチーム内で話し合うための会議進行用スライドも併せて提供している点で、結果を基に次の自発的なアクションに確実につなげることができる。回答者一人あたり一回500円と低価格で実施可能で、利用者数はすでに6万人に達している。

 導入企業からは、話し合いが元々少なかったチーム内でメンバー同士の対話が増え、自発的な行動が生まれたなどの声が集まっている。
チームの現状が分かりやすく数値化される

チームの現状が分かりやすく数値化される

【人材採用効率化】日本データビジョン/合格しやすい層の進捗率を向上させ、採用の手間を軽減

 新卒採用競争はますます激化しており、採用の無駄な手間を省いた効率的な採用活動が求められている。

 日本データビジョン社が提供する「TAIS」は、企業の新卒採用力を強化するツールだ。同サービスの革新的な部分は、合格可能性の高い層に絞って進捗管理ができる点だ。ビッグデータをAIが分析し、学生の属性や自社に合うかを判断することで、合格可能性をランク付けして獲得すべき学生を可視化することができる。

 これにより自社のターゲットとなる学生を効率的に抽出することで、合格可能生の低い学生の各選考参加数を減らし、採用の手間を省くことができる。また、合格可能性の高い学生に対し、AIを用いて構築した最適な採用フローに基づいて、個々人にあったアプローチを行うことで選考進捗を向上させることができる。

 学生へのコミュニケーションには、チャットボットやLINEを用いることができ、状況に応じてツールを使い分けることも可能だ。
「TAIS」のサービスフロー

「TAIS」のサービスフロー

【人事評価】HRBrain/使いやすいUIで、効率的な人事評価を実現

 人手不足が顕在化するなか、優秀人材の確保・定着のためには、人事評価の改善は待ったなしだ。

 HRBrain社が提供する人事評価クラウド「HRBrain」は、シンプルで使いやすく直感的に操作可能なユーザーインターフェースを備えていることが特長。煩雑な集計業務が自動化されるほか、従業員の目標設定が可視化されるため、データ管理を効率的に行うことができる。

 面談記録はクラウド上に蓄積されるため、人事異動で上長が変わっても、過去の目標や実績をもとにした的確な目標設定や評価管理ができ、1on1ミーティングの質を上げることが可能。

 有料利用社数は300社を超え、ITを中心としたスタートアップ企業のほか、大企業でも活用されている。近年は、整骨院や病院、飲食店などでも導入が進んでいる。

 今後の展望として、人材の育成計画など、より経営に食い込んだ提案ができる機能を同サービス上で実現する予定。
従業員の評価が一元管理でき、煩雑な集計を自動化

従業員の評価が一元管理でき、煩雑な集計を自動化

【労務リスク管理】ソニックガーデン/労働時間の実態を把握し、労務リスクを未然に防止

 働き方改革関連法案が施行され、今後ますます勤怠データを適切に取得して労働時間を厳格に管理する必要がある。

 ソニックガーデン社が提供する「ラクロー」は、未払い残業や36協定違反のリスクを可視化するクラウド型の労務リスク管理サービス。勤怠データの入力や打刻を従業員が行う場合、申告データと実際の労働時間が乖離しているケースが多い。このため、従業員と未払い残業などでトラブルになった際、労働時間の算出が困難なことから、企業が不利になる例も出ている。

 労務トラブルを未然に防ぐには、事前に申告データと実態との乖離を無くすことが必要だ。同サービスは、申告データとメール送信や予定表などのログから自動で集計した実際の労働時間を突き合わせ、日常的に勤務実態を正確に把握可能。

 今後は勤怠管理だけでなく、同サービスのような労働実態を把握するサービスの需要がさらに増すだろう。
ログからの予測と勤怠ツールからの申告データを比較可能

ログからの予測と勤怠ツールからの申告データを比較可能

【業務可視化】メディアナビ/従業員の業務を可視化し、生産性向上を支援

 生産性向上を目指す企業にとって、従業員の業務を可視化し、業務改善を行うことは必要不可欠だ。

 「ReTask」はメディアナビ社が提供する業務を可視化するマルチプラットフォーム対応のタスク管理ツールだ。同サービスはチームリーダーを管理業務から解放するという思想のもと設計されている。プロジェクトの進行状況と予実管理が可能なガントチャート機能や従業員の労働負荷の状況を視覚的に把握できるワークロード機能のほか、ビジネスチャット「WowTalk」への連携機能も搭載している。

 労働負荷の状況がつかめれば、リスケジュールやリアサインが容易になるため、生産性向上はもちろん、労働時間の削減も期待できる。プロジェクト形式の業務が主流であるシステム開発や建設現場などで活用が進んでいる。

 今年度中に、繰り返し行うプロジェクトの計画を効率化するリタスク機能や、AIによるタスクコーチ機能をアップデートする予定だ。
労働負荷が一目で分かり、タスクの振り分け判断が容易

労働負荷が一目で分かり、タスクの振り分け判断が容易

【面接日程調整の自動化】トッピ/面接の日程調整を自動化し、面倒なやり取りを解消

 アルバイトを採用するために求人広告を出しても、忙しくて応募者の問い合わせに対応できない事態に直面している例は多い。

 トッピ社が提供する「ラク面」は、応募受付から日程調整までの面倒なやりとりを解消する画期的なサービスだ。応募者の電話対応から面接日時の調整まで、一連のプロセスをチャットにより自動化することで、24時間365日受付可能だ。

 応募者は、求人広告に掲載されている電話番号にダイヤルすると、自動でやりとりが始まるチャットに従うだけで、30秒で面接予約を決めることができる。

 面接のドタキャンが懸念されるが、面接の前日や当日に応募者にリマインドのメッセージが送信されるため、応募者が面接に来る確率は高い。一面接設定につき250円と低額なのも評価されているポイントだ。

 今後は正社員の会社説明会への応募に利用できるなど、対象領域を広げていく予定だ。
チャットにより応募者の対応がいつでもできる

チャットにより応募者の対応がいつでもできる

【コンサルタントマッチングサービス】RIT/動画を使い、コンサルタントの高いマッチングを実現

 近年、企業と個人を結びつけるクラウドソーシングサービスが活況を呈している。

 RIT社は、企業とフリーコンサルタントを直接つなぐダイレクトマッチングサービス「VIREC」を提供しており、外資系コンサルティングファームで経験を積んだ専門コンサルタントが多数登録している。

 クラウドソーシングサービスの場合、マッチング精度の低さが課題となってきたが、同サービスでは自己PRを動画で用意し、経歴だけではわからない人柄を事前に見ることで、マッチングの精度を高めている。また、応募者のレジュメを複数の面接官で共有できる仕組みもあり、面接に伴う無駄を減らすことができる。

 将来的には、AIを活用したプッシュ型のレコメンド機能も搭載される予定だ。今後、同社では事業継承などの経営課題に直面している地方中堅企業とフリーコンサルタントをマッチングさせる取り組みを強化していく予定。
事前に動画でコンサルタントの人柄を見ることができる

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◆◆◆人材サービス会社の業績はこちら◆◆◆

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