正社員の平均年収トップは「投資銀行業務」で903万円

平均年収が最も高い職種は「投資銀行業務」であることが、転職サービスの「DODA(デューダ)」を運営するパーソルキャリア(東京・千代田、峯尾太郎社長)が実施した「平均年収ランキング2021」で分かった。

 全165職種のうち、2021年の平均年収1位は「投資銀行業務」(903万円)、2位は「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」(744万円)で、2020年と同じだった。

 3位は、昨年4位の営業系の「MR」(713万円)。昨年3位の「戦略/経営コンサルタント」(664万円)は9位となった。

 トップ10の半数を「金融系専門職」、「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」に分類される職種が占めている。

【職種別 平均年収ランキング トップ10】
1位 投資銀行業務 903万円
2位 運用(ファンドマネジャー/ディーラー) 713万円
3位 MR 713万円
4位 リスクコンサルタント 704万円
5位 内部監査 700万円
6位 プロジェクトマネジャー 671万円
7位 業務改革コンサルタント(BPR) 667万円
8位 プロジェクトマネジメント 666万円
9位 戦略/経営コンサルタント 664万円
10位 知的財産/特許 656万円

 業種別にみると、全96業種のうち1位は「投信/投資顧問」(667万円)、2位は「たばこ」(652万円)、3位は「医薬品メーカー」(628万円)で、昨年と同様の順位となった。

【業種別 平均年収ランキング トップ10】
1位 投信/投資顧問 662万円
2位 たばこ 652万円
3位 医薬品メーカー 628万円
4位 証券会社 558万円
5位 財務/会計アドバイザリー(FAS) 555万円
6位 医療機器メーカー 554万円
7位 信託銀行 545万円
8位 診断薬/臨床検査機器/臨床検査試薬メーカー 531万円
9位 トイレタリー 524万円
10位 家電/モバイル/ネットワーク機器/プリンタメーカー 524万円

 2021年の平均年収は、2020年から6万円減少の403万円。年代別に見ると、「20代」が341万円、「30代」が437万円、「40代」が502万円、「50代以上」が613万円。50代以上は昨年と同じ613万円だったが、20代と30代は昨年から7万円、40代は8万円の減少となった。

 平均年収が減少した背景について、パーソルキャリアは「給与や賞与のカットに加えて、テレワークの普及や営業時間の短縮による残業代の減少など、新型コロナウイルスの感染拡大の影響があらゆる面において影響したため」と分析する。

 一方で「コロナ禍で生まれた新しい需要をキャッチし、コロナ収束後を見越して積極的に人材や事業へ投資している企業もあり、市場は二極化が進んでいる」とした。

 調査は、2020年9月~2021年8月末までの間に、dodaエージェントサービスに登録した20~65歳の男女正社員を対象に実施し、約45万件の有効回答を得た(平均年収は手取りではなく支給額)。

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