【著者が語る】「強い人材」を育てるための成功する研修設計入門

HRトリガー
笹木 耕介 COO

【PROFILE】2005年企業研修人事コンサルティング会社の設立に参画。法人営業の数々の記録を更新し、2013年に執行役員へ就任。研修講師としても上場企業をはじめ年間100回以上登壇、のべ1万人をこえるビジネスパーソンへ研修を行う。また採用の支援も得意として、特に内定者のフォロー施策、面接官やリクルーターの養成、採用活動のオペレーション構築を行う。大手サービス業において承諾率14%改善を図り、採用数300名の目標を単年度で達成するなど、数字に直結する実績を多く持つ。2019年10月HRトリガーの設立に参画。2023年9月代表取締役に就任。各種階層別研修の設計から登壇、採用のコンサルティングなどHRに関わる支援を行う。

社員の価値観や働き方も多様化するなか、コロナ禍の影響もあり、多くの企業が人材開発のあり方を模索しています。人を大切にしない会社が成長しないことは確かであり、だからこそ人材育成のあり方がきわめて重要になってくるわけです。

オンライン研修も普及するなど、学びの手段も多様化しています。そのような状況下、学びの手段として今も主流を占める研修について、その意義や目的、設計方法を改めて俯瞰することには大きな意義があると考えました。

効果的な研修の設計方法には4つのステップがあります。

まず、成長のゴールをしっかりと見定めること。ゴールはそのまま研修の目的となり、目的が明確になっているほど、研修は成功へと近づきます。

次に、育成方法をしっかりと検討すること。研修は数ある学びの手法の1つであり、目的の達成に最適な手法が研修であるかどうかを見極める必要があります。

研修が最適であるとの結論に至った場合でも、目的によってオンライン/リアルのどちらが適しているかという問題があります。この点もしっかり検討する必要があります。

最後に、研修会社との良好なパートナーシップを構築する必要があります。研修会社とのコミュニケーションの質はそのまま研修の質にも直結しているからです。

本書では4つのステップについて詳しく解説しています。

担当者と研修会社が良好なパートナーシップを構築し、クライアントの課題解決を共に実現していく関係性を生み出すことが、企業の人材開発にとって不可欠の要素です。研修会社からの押しつけの学びではなく、コミュニケーションを深めながら共同作業で研修を設計していくことが重要なのだと考えています。

だからこそ、研修会社を選ぶ際には、自社の課題を自分事として考えてくれる相手かどうか、自社の人材育成の理念に共感してくれるかどうかを見極めることが大切になってきます。「真に効果的な研修を設計する」という共通の目的の実現に向けて、人材開発に関わるすべての方に少しでも貢献するところがあれば幸いです。

秋葉佳宏/笹木耕介 著
スタンダーズ・プレス
2,000円+税

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