組織・人事

【著者が語る】「働かないおじさん問題」のトリセツ

マンパワーグループ
難波 猛 シニアコンサルタント

【PROFILE】1974年生まれ。早稲田大学卒業、出版社、求人広告代理店を経て2007年より現職。人事コンサルタント、研修講師として日系・外資系企業を問わず2000人以上のキャリア開発を支援。人員施策プロジェクトにおけるコンサルティング・管理者トレーニング・キャリア研修等を100社以上担当。官公庁事業におけるプロジェクト責任者も歴任。

ミドルシニア社員を取り巻く厳しい環境

「日本型雇用システムの制度疲労」「高年齢者雇用安定法の改正」「40代以上対象の希望退職の増加」「ジョブ型雇用への転換」など、ミドルシニア社員を取り巻く環境が厳しさを増し、企業から活性化や行動変容の相談が急増しています。社員本人・上司・人事と多数接する中で、「お互いに解決策が見つけられずに苦しんでいる」状況への解決策として本書を執筆しました。

ミドルシニア社員が不活性化する「3つのズレ」

「働かないおじさん」と言われてしまう社員一人一人と話をすると、決して意図的にサボっているわけではなく、「真面目にコツコツ働いているが、外部環境や周囲の期待と本人の行動や能力にズレが生じている」場合が多くあります。その際に、次の3点について本人・上司・人事がしっかり掘り下げズレを埋めていくことが重要です。

・WILL(やりたいこと)本人の意思や欲求や価値観
・MUST(やるべきこと)周囲からの期待や外部環境から求められること
・CAN(できること)本人の能力、スキル、強み

問題解決に向けて、本人・上司・人事が取り組むこと

「働かないおじさん問題」解決のポイントは、「本人側だけでなく、会社側に原因がある場合もある」という点を、経営者・人事・上司が認識することです。社員側だけを責めても問題解決につながりません。

・本人が取り組む事/「自分の職業人生は自分で選び切り拓く」というキャリア自律
・上司が取り組む事/「ベテラン相手でも、必要なら耳の痛い事を伝える」フィードバック
・人事が取り組む事/「キャリアを考える」機会提供と「キャリアを選択できる」制度設計

人生100年時代/70歳就業時代に求められる2つの力

・変わり続ける力(変身資産)新しい役割や挑戦を楽しんで飛び込む姿勢
・学び続ける力(ラーナビリティ)「好きで出来ること」を見つけて学び続ける姿勢

この力を本人も組織も磨き続けることが、「より複雑で」「より長く生きる」「より長く働く」時代に活き活きと活躍し続けるために重要となります。

難波猛 著
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