外国人の採用について尋ねたところ、企業の16.7％が外国人労働者の採用拡大を見込んでいることが、帝国データバンクの「外国人労働者の雇用・採用に対する企業の動向調査」で明らかとなった。（文：日本人材ニュース編集部）
外国人の雇用・採用について聞くと、現在「雇用している」とした企業は23.7％だった。一方、59.2％が「雇用していない」結果となり、6割近くにのぼっている。
今後の採用について聞くと、現在外国人を雇用しており、かつさらに採用を拡大する企業は4.5％と僅かにとどまった。現在は雇用していないが今後新たに採用する割合は12.2％で、合計16.7％が外国人労働者の採用を拡大する意向があることが分かった。
業種別では「飲食店」が44.0％でトップとなり、次いで「旅館・ホテル」（35.8％）、「人材派遣・紹介」（33.8％）が続いた。
【業種別 外国人労働者の採用を「拡大」する企業 トップ5】
飲食店 44.0％
旅館・ホテル 35.8％
人材派遣・紹介 33.8％
医療・福祉・保健衛生 26.9％
自動車・同部品小売 25.8％
外国人労働者を雇用する際の課題について聞くと、「スキルや語学などの教育」（55.1％）と「コミュニケーション」（55.0％）が突出して高い結果となった。
【外国人労働者の雇用・採用における課題 トップ5】
スキルや語学などの教育 55.1％
コミュニケーション 55.0％
継続性・定着 40.9％
社風、業務内容への適応 35.8％
行政関連、雇用契約など各種手続き 29.7％
多様な人材の雇用・採用についても聞いた。管理職登用の動向が注目されている「女性」を雇用している企業は77.9％と多くを占め、今後採用を拡大する方針の企業も19.4％と他より高い。
定年制の見直しに動く企業も多くみられるなか「シニア」の採用拡大に関しては、10.9％だった。
【雇用・採用動向】
●シニア
雇用している 57.8％
雇用していない 27.2％
今後採用を拡大する方針 10.9％
●女性
雇用している 77.9％
雇用していない 10.7％
今後採用を拡大する方針 19.4％
●障がい者
雇用している 25.6％
雇用していない 44.5％
今後採用を拡大する方針 13.8％
調査は、2024年2月15日～29日、全国の2万7443社を対象に実施し、1万1267社の有効回答を得た。
