2023年、リスキリングなどの従業員教育費の平均は344.5万円となっており、7割以上の企業が2024年度に増額を予定していることが、マイナビ(東京・千代田、土屋芳明社長)が実施した「企業の雇用施策に関するレポート(2024年版)」で明らかとなった。(文:日本人材ニュース編集部)
2023年に企業が従業員に使った教育訓練費(リスキリング費用含む)は年間平均344.5万円となった。金額別では「1~49万円」が45.5%と最も多かった。
【2023年に企業が従業員に使った教育訓練費】
1~49万円 45.5%
50~99万円 13.0%
100~199万円 14.7%
200~399万円 10.9%
400万円以上 16.0%
業種別では、金融・保険・コンサルティングが554.1万円で最多。一方、医療・福祉・介護は128.9万円で最も低かった。
【業種別 2023年に企業が従業員に使った教育訓練費 年間平均トップ5】
金融・保険・コンサルティング 554.1万円
IT・通信・インターネット 528.3万円
メーカー 458.1万円
不動産・建設・設備・住宅関連 348.4万円
流通・小売・フードサービス 227.8万円
2024年度の教育訓練費の増減予定を聞くと、73.2%の企業が上げると回答し、2023年の教育訓練費の金額が高いほど、10%以上の高水準で教育訓練費を増加させる予定となった。
中途採用担当者が人事業務でAIを利用した割合は、「人材の管理(31.9%)」が最多で「人材の評価(29.4%)」が続いた。4社に1社以上が人事業務でAIを利用しており、今後の利用についても全項目で7割程度が肯定的としている。
【人事業務でAIを利用した割合】
人材の採用 26.0%
人材の管理 31.9%
人材の評価 29.4%
人材の育成 27.8%
【人事業務での今後のAI利用に肯定的な割合】
人材の採用 68.9%
人材の管理 71.6%
人材の評価 70.4%
人材の育成 69.9%
中途採用担当者が想定する、2023年1年間に採用した中途社員の平均在籍期間は約4年(47.5カ月)だった。
業種別にみると、「メーカー」は4年9カ月(57.0カ月)で最も長く、最も短い「流通・小売・フードサービス」では約2年6カ月(30.2カ月)となった。
【業種別 2023年に採用した中途社員の想定在籍期間 トップ5】
メーカー 57.0カ月
金融・保険・コンサルティング 56.9カ月
商社 52.4カ月
サービス・レジャー 51.2カ月
IT・通信・インターネット 47.4カ月
調査は、2023年12月15日~18日、従業員数3人以上の企業で、直近(2023年1~12月)に中途採用業務を担当しており、「採用費用の管理・運用」に携わっている人事担当者を対象にインターネットで実施し、1400件の有効回答を得た。