春季賃上げの平均妥結額1万7415円、賃上げ率5%超と33年ぶりの高水準

資本金10億円以上かつ従業員1000人以上の企業348社の春季賃上げ平均妥結額は1万7415円となったことが、厚生労働省の集計で分かった。現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は5.33%で、前年(3.60%)に比べ1.73ポイント増加した。(文:日本人材ニュース編集部

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妥結額(定期昇給込みの賃上げ額)などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1000人以上の労働組合のある企業348社を対象に集計をしたところ、春季賃上げ要求の平均妥結額は1万7415円で、前年(1万1245円)に比べ6170円増加した。

産業別にみると、20産業中で妥結額が最も高かったのは、「鉄鋼」で3万7090円。次いで「造船」が2万3057円、「建設」が2万1548円で続いた。

【産業別 妥結額 上位10産業】
1位 鉄鋼   3万7090円
2位 造船   2万3057円
3位 建設   2万1548円
4位 機械   2万1385円
5位 窯業   1万8426円
6位 化学   1万8416円
7位 電気機器 1万8391円
8位 繊維   1万8235円
9位 食料品・たばこ 1万8057円
10位 非鉄金属 1万7961円 
  
現行ベース(交渉前の平均賃金)に対する賃上げ率は5.33%で、前年(3.60%)に比べ1.73ポイント増加した。集計対象が異なるため厳密な比較はできないものの、2024年の賃上げ率は、1991年の5.65%に次ぐ水準となり、33年ぶりの高水準となった。
(※2003年までの主要企業の集計対象は、東証または大証1部上場企業のうち資本金20億円以上かつ従業員数1000人以上の労働組合がある企業)

【賃上げ率の推移】
2015年 2.38%
2016年 2.14%
2017年 2.11%
2018年 2.26%
2019年 2.18%
2020年 2.00%
2021年 1.86%
2022年 2.20%
2023年 3.60%
2024年 5.33%

賃上げ率を産業別にみると、20産業中で賃上げ率が最も高かったのは、「鉄鋼」で12.49%。次いで「造船」が6.53%で続いた。

【産業別 賃上げ率 上位10産業】
1位 鉄鋼    12.49%
2位 造船    6.53%
3位 機械    6.45%
4位 建設    5.94%
5位 非鉄金属  5.82%
6位 サービス  5.79%
7位 窯業    5.75%
8位 繊維    5.59%
9位 食料品・たばこ 5.36%
10位 電気機器  5.32%

具体的な要求額を把握できた332社の平均要求額は1万8767円となった。

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