採用・定着の課題を解決する社員寮の役割と導入効果【社員を守り、育み、創る「社員寮ドーミー」】

人材確保に悩む企業が増える中、社員寮を導入して採用力の向上や離職防止に効果を上げる企業が出てきている。約1000社に「社員寮ドーミー」を提供する共立メンテナンス企業事業部の軽部部長に、社員寮が果たす役割や導入効果などを聞いた。

社員寮ドーミー_イメージ①

「ドーミーイン」を運営する会社の「社員寮ドーミー」

多くの企業において人材確保が喫緊の課題となっているが、福利厚生の一つとして社員寮の導入・拡充に動く企業が増えているという。

約1000社に「社員寮ドーミー」を提供する共立メンテナンス企業事業部の軽部部長は、「例えば『地方の大学生や高校生の採用を強化するために社員寮を確保したい』、『若手の離職率が上がってきているので社内のつながりや交流を強化できないか』、『女性活躍推進に向けて女子学生の採用数を増やしたいので女子寮を検討したい』などの声が人事や総務の担当者から多数寄せられています」と話す。

各種の調査結果を見ても福利厚生を会社選びで重視する就活生が増えている。さらに多くの企業を悩ませているのが、苦労して採用した社員が早期に離職してしまうことだ。

共立メンテナンスは、ビジネスホテルとして人気の「ドーミーイン」、学生寮・社員寮、リゾートホテルや高齢者向け住宅などを運営する東証プライム企業で、企業の人材採用や入社後の定着における課題を解決する一手として「社員寮ドーミー」を提案している。

「社員寮は、入居した社員に快適な生活環境を提供するだけでなく、心身の健康維持や人との交流も促してくれます。社員を守り、育み、そして創り上げていく上で大きな役割を果たします」(軽部氏)

●社員寮制度がそのまま会社の強みに

共立図表01

高いサービス品質で人事担当者の負担を軽減

「社員寮ドーミー」は、共立メンテナンスが食と住のサービスで長年培ったノウハウを生かし、おもてなしの心を凝縮した運営がなされている。マネジャーと寮母が常駐し、必要な家具や管理栄養士が考案した栄養バランスの良い朝夕2食の提供、大浴場などの充実した共用施設が備わっている。

初期の契約手続き、入居者の入れ替え、異動による寮移動、緊急時の一次対応や鍵の受け渡しなどの業務は簡素化されており、例えば、東京本社で10室を契約後、仙台支社に2人が異動する場合、2室を仙台の「社員寮ドーミー」に契約を移動すると同社の担当者に連絡するだけで手続きは済む。社員寮の手配・管理に掛かる人事担当者の負担を大きく減らせるメリットは大きい。

必要な時期・期間・室数だけ全国で利用できる

また、全国の主要ビジネスエリアで231棟・2万室以上を展開し、転勤時などにも同じ水準のサービスを提供できる点も強みとなっている。

「必要な時期・期間・室数だけ利用が可能です。1室からの申込でも構いません。採用人数に応じてコストの無駄なく利用できます。期間も最短1カ月から可能で、出張や研修時の滞在先としてもマンスリープランも用意していますので、ホテルなどと比較してもコスト削減効果は大きいでしょう」(軽部氏)

地方の高卒生の採用が5人から25人に増加

採用や定着における「社員寮ドーミー」導入の効果としては、近年、地方の大学生や高卒生の採用を強化する企業が増える中で、寮が完備されていると家族や送り出す学校の受け取り方がかなり良くなることが挙げられる。

実際に、情報通信企業では「社員寮ドーミー」を導入後、地方の高卒生の採用人数が毎年5人前後から25人へと大きく増加した。

こうした成功事例を知った企業からの問い合わせが増えており、軽部氏は「求人票に『寮がある』ことを謳えるので、初めて一人暮らしをする学生や保護者に福利厚生の充実をアピールできます。『食事付きで管理人もいる』という安心感は大きく、採用につながりやすいと評価いただいています」と説明する。

●「社員寮ドーミー」の導入で採用力が向上

共立メンテナンス図表2

入社3年以内の離職率が30%から10%に改善

若手社員の離職防止でも大きな効果を上げている。例えば、電気設備企業は入社3年以内の離職率が30%近くもあったが、「社員寮ドーミー」導入後は社内の交流が活発化し、離職率が10%へ改善された。

「社員寮で一緒に生活をすることによって、日頃の挨拶はもちろん、社員同士が自然にコミュニケ―ションや交流を図る機会が増えます。自ずと同期や部署を越えて先輩後輩とのつながりを作ることができます。その結果として、帰属意識が高まり離職防止やエンゲージメントの向上にもつながっていきます」(軽部氏)

既存の社員寮から移行し、企業の負担とコストを削減

同社に寄せられる相談には、人事担当者の業務負担軽減に留まらず、社員寮の老朽化などに伴って、今後も社員寮を自社で保有していくべきなのかといった内容も少なくない。

「寮制度は残したい」となった時に、こうした企業の多くが寮を売却して「社員寮ドーミー」を目的や活用シーンに合わせて利用する形に移行しており、軽部氏は「全国で多くの企業に利用いただけているのは、社員寮を維持していく負担を無くし、大きなコスト削減効果をもたらしているからこそだと思います」と強調する。

社員寮ドーミー_イメージ②

社員寮が社員の交流を促し、イノベーションの創出へ

「社員寮ドーミー」は、2025年4月に札幌、京都、名古屋、埼玉、岡山などにも新棟のオープンが予定されている。価格を抑えたシェアハウス、役職者向けサービスアパートメントなどの多様なサービスで、企業規模や業種、地域を問わず、より多くの活用ニーズに応えていく。

軽部氏は「社員寮が社員同士の交流を促し、新たなイノベーションの創出につながっていくことを信じて、私たちは今後も取り組んでいきたいです」と構想する。同社は今後も食と住の幅広い事業を展開し、人生のさまざまな場面で接点を持ち、人々に寄り添うサービスを通じて貢献していく方針だ。


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