さまざまな人事施策をスピーディーに実践して組織力を強化するためには、自社に適した支援サービスをうまく活用していく必要がある。そこで、最近発表された人材の採用・定着・育成に役立つ多くのサービスの中から日本人材ニュース編集部がピックアップして紹介する(文:日本人材ニュース編集部)
新入社員の帰属意識を高めるボードゲーム制作研修を開発【サーカス】
新入社員の早期離職に悩む企業に対して、サーカスは、会社の理念や文化に触れながら理解を深めて組織内でのつながりの強化を目指す「沿革ゲームを作ろうプロジェクト研修」を開発した。
ゲーム制作という体験型プロジェクトを通じて、自社の沿革を学びながら形にしていくプロセスが参加者の主体性と創造力を引き出す。チームで協力して成果物を作り上げることでメンバー間の信頼関係を構築し、役割を理解する力が養われる。
経営者や上司とのコミュニケーション機会も提供し、経営方針に共感してどのように貢献できるかを考えるきっかけを与える。業務に意欲的に取り組む姿勢が醸成され、長期的な成長を見据えたリーダーシップの基盤が育まれる。自社に対する帰属意識を高めると同時に、離職率の低下を目指す。
AI英会話サービスを追加し、法人向け英語研修ラインナップを拡充【プログリット】
訪日外国人の増加に伴い、観光関連産業などを中心に英語研修のニーズが高まっていることを受けて、プログリットは法人向け英語研修サービス「PROGRIT FOR ENTERPRISE」のラインナップを拡充している。
英語コーチングサービス「プログリット」、リスニング力を強化する「シャドテン」、スピーキング力を強化する「スピフル」、ビジネスコミュニケーション実践研修、カスタマイズ教材開発、英語学習セミナーに加えて、8月からはAI講師といつでもつながるオンライン英会話のサブスクサービス「ディアトーク」を追加した。
「PROGRIT FOR ENTERPRISE」は、企業課題に合わせたオーダーメイドな英語研修を提供する法人向けのサービスで、課題把握、研修実施、その後のサポートを一気通貫で提供する。英語にとどまらず、グローバル人材の育成に必要なスキル向上をサポートし、272社(2024年5月末時点)に導入されている。
研修導入企業の成果:SOMPOホールディングス
人材研修プログラムの事前語学研修として、英語コーチング2ヶ月に加え、実践研修を導入
・受講者の平均学習時間は2.7時間※
・英語コーチングを通して英語力が大幅に向上し、学習習慣も身に付いた
・実践研修でディスカッション経験を積みながら英語学習へのモチベーションが向上
※2020年以降、プログリットのビジネス英会話コース2カ月プランを法人契約にて受講したSOMPOグループ社員の実績データ
事業特性に合わせた人材開発を支援するアセスメントを提供【IIJ】
個人の特性やキャリア志向を踏まえた人材開発や育成に取り組む企業を支援するため、IIJは、「IIJタレント発掘・強化ソリューション」の提供を開始した。
企業ごとにあるべき組織像と人材モデルを定義し、その適合性を測る人材アセスメントを開発して実施。アセスメントではIIJが独自開発するAIエンジンを用いて、人材が当てはまるモデルや伸ばすべき能力・特性などを分析し、人材の育成方法、適切な配置、採用に必要となる情報を提供する。
構想策定から人材モデルの定義、アセスメントの開発と実施、結果をもとにした課題解決・計画立案、将来構想への取り組みまでの5つのステップに分けて実施する。昨年から提供している「IIJ DX人材アセスメントソリューション」の知見を能力開発や人材発掘に活かし、複雑化する人材マネジメントの課題解決を支援する。
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