【スタートアップの中途採用】多様な経験と能力を持つ優秀な事業開発・DX人材の獲得競争が激化

スタートアップ

Relic
佐藤 賢一郎
ビジネスクリエイション事業部 シニアマネージャー兼HR事業責任者

【PROFILE】大手事業会社にて、社内新規事業責任者として、複数の新規事業開発に取り組む。並行して創業支援施設の事業責任者としてベンチャーキャピタルや起業家とともに起業希望者の相談対応やイベント企画などに従事。Relicに参画後、大手電機メーカーの事業開発、証券会社の新規事業プログラム支援、大手通信会社の戦略策定支援などに従事。

2024年の「NEXTユニコーン調査」(日本経済新聞社)によると、スタートアップの正社員数は前年比24%増と、採用市場は活況を呈しています。大企業とスタートアップで活躍する人材は異なるように思えますが、「事業開発やDX」の舞台では共通する特性が多いです。近年、大企業からスタートアップへの転職増加の背景には、この共通点が大きく関わっています。

スタートアップの急成長には、大企業での事業開発やDXと同様に、変化への適応力と、前例のない革新的なプロジェクトを不確実な状況下で推進する能力が不可欠です。さらに、持続的な成長のためには、既存事業に留まらず、絶えず新たな価値を創造し続ける探索精神が求められます。

求められるスキルセットは多岐にわたり、業界知識、事業企画・戦略立案能力、プロジェクトマネジメント力、マーケティング・セールススキル、財務知識、さらにはAIなどのデジタル技術の理解と活用能力まで含まれます。

まさに「ビジネスの総合格闘技」と言えます。加えて、未知の課題に柔軟に対応し、仮説検証と試行錯誤を繰り返しながら粘り強く成果を生み出す「レジリエンス」も重要な資質です。

このような多様な経験と能力を持つ優秀な人材は、これまでの経験が活かせ、潜在能力を最大限に発揮できる環境を求めています。そのため、大きな裁量と急速なキャリア成長の機会を提供できるスタートアップへの転職が増加しています。

しかし、こうした事業開発・DX人材の需要は供給を大きく上回っており、多くの企業が「採用したくてもできない」というジレンマに陥っています。今後、さらに獲得競争が激化すると予想される中、企業が優秀な人材を引き付けるためには、「既存事業の変革」「新規事業の立ち上げ」など、企業としての挑戦的な姿勢を明確に打ち出すことです。

これらの取り組みを積極的に情報発信し、優秀な人材が求める「挑戦の場」としての魅力を訴求していくことが、今後の人材獲得戦略の鍵となるでしょう。

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