
HRインスティテュート
三坂 健 代表取締役社長
【PROFILE】慶應義塾大学経済学部卒業。安田火災海上保険(現・損害保険ジャパン)にて法人営業等に携わる。退社後、HRインスティテュートに参画。経営コンサルティングを中心に、事業戦略立案・実行支援、新規事業開発、人事制度設計・運用、人材育成トレーニング等を中心に活動している。また、海外進出を担いベトナム(ダナン、ホーチミン)、韓国(ソウル)、中国(上海)の拠点設立に携わる。加えて、国立学校法人沼津工業高等専門学校で毎年マーケティングの授業を実施する他、各県の教育委員会向けに年数回の講義を実施するなど学校教育への支援も行っている。近著に「この1冊ですべてわかる~人材マネジメントの基本(日本実業出版社)」「全員転職時代のポータブルスキル大全(KADOKAWA)」「図解オンライン研修入門(ディスカヴァー・トゥエンティワン)」など。2020年1月より現職。
私たちHRインスティテュートのコンサルタントが日々接しているビジネスリーダーの多くは「主体的な人材やチームを創りたい」といった想いや問題意識を持たれています。
私たちは年間300社に及ぶ企業からそのような相談を受け、各企業に合わせたコンサルティングと研修プログラムの企画・開発・実施を行ってきました。その中でたどり着いたのが、本書で紹介する「ワークアウト」というプログラムです。
「ワークアウト」はもともと米ゼネラル・エレクトリック(GE)で採用されている問題解決や風土改革のための手法の一つです。GEはこのワークアウトを変革と人材育成のエンジンと位置付けて発展を遂げてきました。私たちはこのワークアウトのコンセプトや取り組みを参考に、そこに日本企業の特徴である組織力や企業文化などの「現場力」を組み合わせたワークアウトを提供しています。
ワークアウトでは、その企業「らしさ」を最大限に重視します。「らしさ」を意識し、それを軸とした組織づくり、人材育成をすることで、競争優位性が高まるとともに、社員の自律的な行動が促され、結果として社員がその会社に留まる大切な理由の一つとなります。
また、私たちは組織成長や人材育成の起点は経験にあると考え、ワークアウトを通じて「質のよい」経験を提供することにこだわっています。経験を経て解釈が生まれ、判断の質が高まり実際の行動が生まれます。このサイクルを継続することで指示待ちの現場に変革がもたらされ、社員が主体的に考え行動するカルチャーが組織の中に形成されていくのです。
こうしたコンセプトを軸に、実際の取り組みをより多くの方に紹介するために本書を執筆させていただきました。
本書では時代背景からこれからの組織開発や人材育成に求められる視点を前提に、その中でワークアウトがもたらす効果を解説すると共に、実際のプログラムのイメージや実践例なども紹介しています。ぜひ一読いただけますと幸いです。

HRインスティテュート 著、三坂健 編著
ディスカヴァー・トゥエンティワン
1,500円+税
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