人的資本経営の成功には、多様性に富んだ従業員の力を最大限に活かし、従業員一人ひとりの働きがい・成長のためにキャリア自律性・専門性を高めていくことが重要だ。
人的資本経営を強化する企業が増える中、個の意識変容や行動変容を促し、従業員のウェルビーイング向上にもつながる、みらいワークスの実践型リスキリングサービス「みらRe-skiling」が導入企業数を伸ばしている。サービスの特徴とともに、導入企業における活用状況などを紹介する。
「個」の状態に合わせて、「実践の場」を提供
キャリア自律を促すには、座学などの研修の学びの提供とともに、自分へ落とし込んでいくステップや、個々人の状態や特徴に合わせて実践・行動とステップアップしていくプロセスが必要になる。しかし、座学などのインプットの場はあっても、「個」の状態に合わせて落とし込んでいく部分までフォローしたり、アウトプットを同時に行っていく「実践の場」を社内に用意するのは難しい。
こうした人事課題を解決したい企業に対し、「みらRe-skilling」では、オンラインプログラムによるインプット、キャリアカウンセリングによる個別の落とし込み、そして実践によるアウトプットの場を提供している。意識醸成から実践までのトータルでサポートもしくは、ニーズに応じたステップやメニューごとのサポートが可能になっている。
ベテランのリスキリングや管理職の実践研修として、越境学習の導入例が増加
さらに「みらRe-skilling」は多様な業界との交流を含む越境学習も提供しており、大手メーカー、大手通信企業、総合商社、サービス業など、さまざまな業界の企業から注目されている。特に、ベテラン社員のリスキリングや管理職向けの実践的な研修として導入例が増加中だ。
また、個人の学びを深めるためのキャリアカウンセリングも好評で、導入企業では、客観的なアセスメントデータに基づいたカウンセリングによる現状分析、副業の始め方に関する具体的な助言などを通じて、社員一人ひとりの意識変容や行動変容が進んでいる。
実践型リスキリングサービス「みらRe-skilling」の支援ステップ・メニュー内容

従業員のキャリア自律に向けてサービス導入した企業の声:NTTコミュニケーションズ株式会社
「みらRe-skilling」Step3(アウトプット(実践)・意識変容)を導入

事業内容:国内電気通信事業における県間通話サービス、国際通信事業、ソリューション事業及びそれに関する事業等
従業員数:9050人、グループ1万7200人(2024年6月現在)
「みらRe-skilling」
導入開始:2024年10月~
対象者:次期リーダー層(部門長/担当部長層)
「みらRe-skilling」を導入した背景を教えてください
当社は、「人材の成長」を重視することが、顧客・社会への価値提供となり、さらには、会社の成長につながると考え、人的資本経営を行っています。
人事部では、社員一人ひとりが自らの能力を最大限に発揮して自己実現・自己成長を叶えることを目指し、誰もが当然持っている内発的な動機づけを満たせるよう、「個」の人材開発と「関係性」の組織開発の両軸でさまざまな取り組みを行っています。
「個」の人材開発の取り組みの一つとして、越境プログラムを多数用意しています。本業の傍ら最大20%の稼働でダブルワークするものや、異業種企業に1年間フル稼働でチャレンジする社外OJT(職場内訓練)、グローバルな環境で専門性を磨く海外トレーニーなどがあります。
人的資本経営を行う上で経営人材の育成も重視し、プログラムでも「越境」を取り入れ、その一環として「みらRe-skilling」も導入しています。
「みらRe-skilling」を導入した効果を教えてください
当社は、執行役員や組織長を目指す次期リーダー層のタレントプールを形成し、中期的視点で育成・配置を実施しています。既存の枠にとらわれず、本質を捉えて先を見通す力を持ち、変革をリードしていく意欲あふれる次世代のリーダーを育成するために、1年間の育成プログラムを提供しています。
このプログラムでは、社外との人脈形成や視野・視座を広げること、インプット学習で得られた学びを更に深めること、変化に対応できるスキル・気づきの獲得を期待しています。
「みらRe-skilling」では、他社の人材と交流し、社員が持つ強みや専門性がNTTグループ外でどのくらい通じるかを試す、絶好の機会だと思います。また社外に出ることで、業務やキャリア、自身のリーダー像そのものに対して新たな考え方が生まれるという効果も期待できます。
これまでも社員に同様のプログラムに参加してもらっていますが、社員のパフォーマンスが向上していることがデータ上でも明らかになっています。
今回は、神奈川県小田原市で開催された「スポーツ」×「社会貢献」×「地域創生」をテーマに、ローカルゼブラ企業である湘南ベルマーレフットサルクラブと地域企業の事業課題や社会課題の解決に取り組む「みらRe-skilling」のプログラム「B-SPARK」に参加させていただきました。
参加者からは、「越境の醍醐味はもちろん、時間がない中でのアプトプットが求められることがモチベーションにつながった」「社長を筆頭に、情熱高く社会課題に本気で取り組んでいる方々との触れ合いは刺激になる」「チームビルディングにおいて、メンバーのバックボーンを知った上でディスカッションすることの重要さを再認識した」等、社会課題に対する解決策を提言したり、他企業の方との共同作業や交流を通じて、本業への気づきや今後のモチベーションにつながったとの声がありました。
今後の人的資本経営に関するお考えを教えてください
「人的資本」を考える上で重要となるのは、事業戦略と人材戦略がしっかり連動しているということです。事業戦略に基づき将来必要となるTo-beの人材ポートフォリオを定義し、可視化されたAs-Isとのギャップ解消のための人材戦略として採用・配置転換はもちろん、マーケットバリューの高い社員を育成する「個」の人材開発の取り組みを、これからも積極的に進めていきます。
NTTコミュニケーションズの「B-SPARK」参加に関する記事はこちら
https://mirai-works.co.jp/mwri/interview/interview-reskilling/5325/
株式会社みらいワークス
東京都港区虎ノ門4-1-13 Prime Terrace KAMIYACHO 2F
https://mirai-works.co.jp/re-skilling/