
FIKA Group
田中 専匠 代表取締役
【PROFILE】慶應義塾大学経済学部卒。FIKA GroupのCEOとして年間1500件以上のキャリア相談を実施。またコンサルタントとしては、戦略策定からIT導入までの一気通貫した支援に強み。経験業種は、鉄道・製造業・メガバンク・保険・通信・不動産・マスコミなど。大手ファームにおける面接官経験を活かし、コンサル・IT業界向けの実経験に裏打ちされたリアルな面接対策を行う。求職者に寄り添ったキャリア相談は、志望業界を問わず好評。
コンサルティング業界は、「戦略系」「IT系」と、戦略・IT共にスコープとする「総合系」の3つに大別されます。そのうち戦略系は採用がやや縮小傾向であるため、依然として非常に高い難易度をキープしています。
一方IT系は、グローバル規模の大型システム刷新案件や、最先端テクノロジーを活用した新規事業案件などのニーズが高まり、求人数は大幅に増加傾向です。また総合系についても、スピード感がより重視される現在では、戦略策定から実行まで一気通貫でサポート可能な点が評価され、クライアントニーズが非常に高まっています。
特にIT人材のニーズがコンサル業界としても高まっている中、どの企業も強く求めている人材は、システム開発の上流工程経験者やコンサル経験者などの「即戦力」です。即戦力については、以前よりも学歴や社格の要件は下がっており、チャンスが拡大傾向です。
企業によっては、高学歴の未経験人材をポテンシャルで受け入れるケースもありますが、一部の大手コンサルファームが未経験採用を大量に実施した結果、内部のバランスが崩れてしまい現在もその是正に苦しんでいることから、現在はどのコンサルファームにおいても未経験の積極採用はほとんど行われていません。
また近年、コンサルファームから独立して小規模ファームを立ち上げるケースが多く、コンサルファーム自体の数も急激に増加しています。コンサルビジネスは結局人依存のため、採用こそがビジネス成功のカギですが、会社ごとの違いが大きくないので、最後自社に決めてもらうハードルが高いことも事実です。
そのため、いかに自社のブランディングにこだわり、他社との違いやMVVの明確化で求職者の心を惹きつけることがポイントです。
本来の人材価値よりも大幅に高い年収を提示することで採用に繋げているケースも散見されますが、お金で会社を選ぶ人は、結局またお金を理由に短期で去っていくことが多い傾向があります。お金だけではない企業の魅力作りが肝要です。